文具・雑貨業界の人気商品に注目し、開発の裏側を徹底取材。売れる商品開発のヒントが得られる特集を、あらためてお届けします。※NIKKEI DESIGN 2017年12月号の記事を再構成

「AnkiSnap(アンキスナップ)」としてオレンジ色の蛍光マーカーがケースに入れられて店頭に並んでいるが(左)、重要なのは中に入っているシリアルナンバー。これをアプリ画面(右)に入力することで使用できる。対応OSはiOSでVer.9.1以降、アンドロイドではVer.4.1以降
「AnkiSnap(アンキスナップ)」としてオレンジ色の蛍光マーカーがケースに入れられて店頭に並んでいるが(左)、重要なのは中に入っているシリアルナンバー。これをアプリ画面(右)に入力することで使用できる。対応OSはiOSでVer.9.1以降、アンドロイドではVer.4.1以降

 2013年10月の発売以来、2017年10月までに累計で約65万本を売り上げた文具がある。ぺんてるが開発した「AnkiSnap(アンキスナップ)」だ。

 文具といっても実際はオレンジ色の蛍光マーカーと、連動して使うスマートフォン用のアプリの総称だ。受験勉強などで求められる「暗記」を支援するのが狙いで、教科書や参考書などのテキストをスマホで撮影し、暗記したい部分だけを画面上で黒くマスクをかけて非表示にしたり、表示したりできる。スマホを使うことで「いつでも、どこでも勉強できる」という点が売り物だ。IoTの時代を迎え、スマホとの連動を視野に入れた文具は少なくない。だが、当初はユニークな文具と見られながらも、人気を得ることができずに、途中で市場から撤退している例もある。そんな中、アンキスナップは2013年から、いくつかのハードルを越えながら、順調に売り上げを伸ばしている。2017年9月にはアプリ部分を大幅にリニューアルした「アンキスナップ Ver.3.0」も投入し、勢いを加速させている。

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