2018年1月に発売30周年を迎えた大塚製薬の「ファイブミニ」は、食物繊維6gを配合した“センイ飲料”のパイオニアだ。1988年、女性の健康を支える飲料として女性研究者3人が開発。ガラス瓶入りの100mlのオレンジ色の飲料は、繊維を意味するファイバーとミニを組み合わせて「ファイブミニ」と名付けられた。当時は「ヤマダかつてないセンイ飲料。」とのコピーと共に売り出し、爆発的に売れたロングセラー商品だ。
30周年を目前にした2017 年、ファイブミニはパッケージをリニューアル。ラベルやロゴを変更した。さらに液色もオレンジ色からピンク色へと変更し、大幅なイメージ刷新を図っている。
大塚製薬は「ポカリスエット」の青、「カロリーメイト」の黄、「オロナミンC 」の赤など、特定の色を使い続けることで色を商品の象徴として活用してきた。ファイブミニのように大きくリニューアルするのは、同社にとって稀な事例といえる。
もう一度、目を向けてもらいたい。
2016年から取りかかったファイブミニのリニューアルには、ロングセラー商品が抱えるジレンマを解消し、主に20代前後の若い女性に手に取ってもらう“若返り”の狙いがあった。そこで選んだのが、トマト色素のリコピンを用いたピンクの液色だ。液色ごと変えたのは、そのほうがインパクトが強いと判断したためだ。
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