マーケターにとって欠かせないツールになったSNSは今、スマートフォン上で利用されているが、近い将来、ウエアラブル端末で利用される可能性が高い。そうなれば、ユーザーの心理状態までデータとして収集できるだけでなく、個人からの信頼感をも高められる、より重要なマーケティングツールに進化することになる。
Facebook、Twitterが日本展開を開始して10年、SNSは日本でも利用者が7000万人を超え、今や企業のマーケティングに欠かせないチャンネルとなりつつある。

SNSの普及・人気化に伴い、企業の利用も「生活者との直接的なつながりによるコミュニケーション」「個人の発信力による情報拡散」を目的とした広報・PR領域から、SNSが生成する膨大な非定型データの活用に期待する販売促進へと広がっている。年齢・性別・居住地といった属性情報だけでなく、習慣、趣味、嗜好、価値観などの心理学的属性が個人にひもづいたSNSデータは、アドテクノロジーの進化も加速し、企業と個人のコミュニケーションを変化させている。
生活者がSNSでより気軽に他者とつながり自ら発信するという自由を得たことで、それまで公に表出することのなかった個人的な感情や体験が、ネット上で可視化されるようになった。しかし、SNS利用が日常化するにつれ、個人発信という体験の新鮮味は薄れ始めている。つながりによって選別された情報接触の利便性だけでは発信が減少し、企業のマーケティング利用にも停滞感をもたらす。
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