「変なホテル」のブランディングを担当するGRAPHの北川一成氏とともに、広告やパッケージにとどまらない総合的なデザイン戦略の重要性を、実例を基に考える連載企画。今回は、珍味メーカー伍魚福の後編。あえて採用した「違和感のあるデザイン」の効用とは何か? 同社のデザイン戦略を「課題」「検討」「解決策」の順に追う。
●商品
自社スローガンをネーミングに活用した「一杯の珍極」という食べきりサイズの商品。「揚げ塩ぎんなん」258円(税込、以下同)、「黒胡椒焼チーズ」227円が特に人気があるという
解決策:立ち位置を明確にする
GRAPHの北川一成氏が考案した「珍味を極める」というコピーは、エンターテイニングフードというコンセプトを集約した伍魚福の新しいスローガンとして採用された。「『珍味の会社』より『珍味を極めている会社』のほうが企業努力を感じられる。店頭で品質も価格も同じ珍味が並んでいたら、極めているほうを欲しくなるはず」(北川氏)。
当初、社内では賛否両論があった。だが、一度聞いたら忘れられない面白さがあり、伍魚福が目指すことを的確に表していたことから、山中社長は採用を決めた。
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