国民的アイスともいえる、赤城乳業(埼玉県深谷市)の「ガリガリ君」。その定番品である「ガリガリ君ソーダ」が、約20年ぶりにリニューアルを遂げた。コーンポタージュやナポリタンなど、斬新な味を出し続けて話題をかっさらうのが得意技のガリガリ君がなぜ今、定番味の刷新に踏み出したのか。その裏側に迫った。

1981年に誕生した「ガリガリ君ソーダ」。2023年3月に中身とパッケージをリニューアルした(上、1本入りの「ガリガリ君コーラ」「ガリガリ君グレープフルーツ」も同時にリニューアル)。前回リニューアルを実施したのは2002年であり、約20年ぶりとなる今、断行した理由とは
1981年に誕生した「ガリガリ君ソーダ」。2023年3月に中身とパッケージをリニューアルした(上、1本入りの「ガリガリ君コーラ」「ガリガリ君グレープフルーツ」も同時にリニューアル)。前回リニューアルを実施したのは2002年であり、約20年ぶりとなる今、断行した理由とは

 1981年に発売された赤城乳業の「ガリガリ君ソーダ」は、いがぐり頭のキャラクターやユニークなテレビCM、76円(税込み、発売当初は50円)と手に取りやすい価格で愛され続ける国民的アイスだ。2023年3月、その「ガリガリ君ソーダ」が約20年ぶりにリニューアルを敢行した。

 ガリガリ君といえば、多数の限定味を打ち出すのが特徴で、これまでに160種以上もの味を出している。それも、「コーンポタージュ」「ナポリタン味」「たまご焼き味」など、ユニークな新商品で消費者を驚かせ、SNSを盛り上げてきた。一方でソーダ味は、どこのコンビニやスーパーにも並ぶ、王道の味であり続けた。

 看板商品をリニューアルするのは、なかなか勇気のいる決断だ。しかも、売り上げが特に落ち込んだりしているといったことはなく、好調に推移していたという。愛され続ける味を、なぜ今このタイミングで変えるのだろうか。その理由を同社マーケティング部課長の岡本秀幸氏に聞いた。

ガリガリ君リニューアルを担当した、赤城乳業マーケティング部課長の岡本秀幸氏。2009年に同社に入社し、商品開発部で新商品開発を担当。12年には「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」を生み出す。15年からはマーケティング部に所属し、ガリガリ君のマーケティングを担当
ガリガリ君リニューアルを担当した、赤城乳業マーケティング部課長の岡本秀幸氏。2009年に同社に入社し、商品開発部で新商品開発を担当。12年には「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」を生み出す。15年からはマーケティング部に所属し、ガリガリ君のマーケティングを担当
まさかのヒットとなった「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」
まさかのヒットとなった「ガリガリ君リッチ コーンポタージュ」

衝撃を受けた消費者インタビュー

 「きっかけは、お客様の声にショックを受けたからなんです」

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

68
この記事をいいね!する