バイオフィリア(東京・目黒)が展開するフレッシュペットフード「ココグルメ」が好調だ。2022年、会員数が前年比で2.2倍となり10万人を突破。年商は14億円に伸長した。EC(電子商取引)を原点とするD2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)ブランドでありながら、成長の原動力となったのはポップアップショップの出店だった。なぜリアルに進出したのか。

フレッシュペットフード「ココグルメ」が好調だ。その秘密は、ポップアップショップの出店にあった
フレッシュペットフード「ココグルメ」が好調だ。その秘密は、ポップアップショップの出店にあった

 「何これ、うま!」。黒チワワに扮(ふん)した、俳優の吉田鋼太郎がドッグフードを目の前に驚きと喜びの表情を浮かべる――。そんなテレビCMを2023年1月から放映しているのが、フレッシュペットフードのココグルメだ。

 ココグルメは、バイオフィリアが展開するペットフードのD2Cブランド。「ヒューマングレード」を標榜し、人間が食べるものと同じく、新鮮な国産の肉や野菜を使用。食材本来の風味や栄養素を保てるよう低温調理している。栄養面では、総合栄養食の獣医師が監修する。

 約13日分をセットにした定期購入プラン(税込み5115円、送料別。以下同)を筆頭に、初回購入者向けの3袋セット(1848円)、約7日分(3498円)などをネット通販で利用者のもとへ届ける。

 そんなココグルメが好調だ。22年、新規ユーザーの獲得数が前年比の2.2倍となり、会員10万人を突破。年商は14億円となった。定期購入の継続率は95%を記録する。これらの背景の一つにあるのが、UGC(ユーザー生成コンテンツ)を活用したマーケティングであることは既報の通りだ(関連記事参照)。

▼関連記事 UGC広告への突っ込みに「本人」が反論 愛犬家の支持で販売数434%

ココグルメが感じたネット広告の限界

 そのココグルメが新たな施策に打って出ている。ポップアップショップの出店だ。「新たなマーケティング手法として、リアルでのプロモーションに注力している」と、バイオフィリアの共同創業者で取締役の矢作裕之氏は語る。

 定期購入を中心とするD2Cブランドが、なぜ新たな販路としてリアルに目を向けたのか。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
9
この記事をいいね!する