ZOZOは2022年12月16日、初の実店舗「niaulab by ZOZO (ニアウラボ)」を東京・表参道にオープンした。同店は売ることを目的としない、いわゆる「売らない店」で、プロのスタイリストとヘアメークアーティストによるパーソナルスタイリングサービスを受けられる。ZOZO流の売らない店とあって、予約開始から3日で2万件超の応募が集まるなど注目度が高い。「似合う」という定性的なデータを集積する場として機能するのか。サービスを実際に記者が体験してみた。
niaulab by ZOZOでは、プロのスタイリストとヘアメークアーティストがみっちり約140分をかけて、700点以上のファッションアイテムから来店者に似合う商品を選び、スタイリングを提案してくれる。プロの知見を通じて、自分に似合うコーディネートを見つけていくコンセプトの店だ。ZOZOは開店日から体験の応募受け付けを開始しており、実際にサービスを受けられるのは2023年2月からとなる。初月の枠100人分に対して、受け付け開始から3日で2万件超の応募が集まったという。
niaulab体験前後のコミュニケーションは、全てLINEを通じて行われる。申し込みにあたり、まずはniaulabの公式LINEアカウントを登録し、名前や生年月日などの基本情報と体験希望日時を入力して抽選に応募する。当選すると、LINEに体験日時が送られてくる。また、体験に先立ち、体験者は身長・体重、普段の服のサイズや、好きなブランドなど、より細かいファッションに関する質問項目をLINE上で回答する。
また、「おしゃれの仕方が分からない」「トレンドが分からない」「気に入って購入したものの着回し方が分からないアイテムがある 」「新しい系統にチャレンジする勇気やきっかけがない 」といったファッションに関する悩みや、「頭の形や大きさが気になる」「肩幅が狭くてなで肩」「ふくらはぎが太い」など体形の悩みも選択。そして最後に「古着系」「ガーリー」「韓国ファッション」など、なりたいイメージを選択する。
今回、niaulab by ZOZOでスタイリングを実際に体験した筆者は、「アメリカンカジュアル」と「スタイリッシュ」「こなれた/抜け感 」をなりたいイメージとして選択した。ここまでが体験前のヒアリングだ。次はいよいよniaulab by ZOZOでの体験となる。
AIの提案を基にプロと服を選ぶ
ZOZOは、同社が展開するコーディネート投稿サービス「WEAR」が持つ約1300万件のコーディネートデータを基に、顧客ごとに似合うコーディネートを提案するAI(人工知能)「niaulab AI」を開発した。スタイリングにあたり、LINEでの事前ヒアリング情報はniaulab AIに送られ、体験者の好みやなりたいイメージに合いそうなコーディネート3パターンがAIによって提案される。
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