ブランディング活動を表彰する「Japan Branding Awards」の2022年度の最高賞「Best of the Best」を受賞した丸亀製麺。「顧客体験No.1」をビジョンとして掲げている同社は顧客体験をどのように定義し、具体的な行動を促すように社内に周知したか。山口寛社長に聞いた。

「Japan Branding Awards」の2022年度の最高賞「Best of the Best」を受賞した丸亀製麺
「Japan Branding Awards」の2022年度の最高賞「Best of the Best」を受賞した丸亀製麺
丸亀製麺の山口寛社長は、2008年トリドールに入社。複数の丸亀製麺店舗で店長やマネージャーを経験した後、店舗運営改善業務を経験。その後、複数店舗を統括するチーフマネージャー、関東営業部部長、本部長を歴任。20年に丸亀製麺がトリドールから分社化する際に社長に就任
丸亀製麺の山口寛社長は、2008年トリドールに入社。複数の丸亀製麺店舗で店長やマネージャーを経験した後、店舗運営改善業務を経験。その後、複数店舗を統括するチーフマネージャー、関東営業部部長、本部長を歴任。20年に丸亀製麺がトリドールから分社化する際に社長に就任

――ビジョンとして「顧客体験No.1」を掲げているが、その経緯は。

山口寛社長(以下、山口) もともと丸亀製麺の事業戦略の中心は「ブランド力」と「顧客体験」を向上させ、持続的に選ばれる確率を高めること。中でも丸亀製麺の価値はお客様との距離感の近さだった。新型コロナウイルス禍によって実店舗の売り上げだけでなく、外食の楽しさも失われた。さらにコロナ禍でテークアウトが増えたことにより、店内のお客様が待たされるなど顧客体験のレベルが下がっていると感じていた。そこで、テークアウト専用窓口を設置した結果、売り上げも増えた。顧客体験の向上が売り上げにも寄与すると実感した。

――「顧客体験」という言葉は昨今のマーケティングにおいてよく使われるが、それをどのように定義して社内に周知したか。

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