流行の発信源となっているZ世代で、2022年にはやったものは何か? 今回は、月200人のZ世代と接するSHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏が、「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2022」を解説しつつ、そこから見えてきたZ世代の新しい消費行動やトレンドの広がり方について分析していく。キーワードは「界隈(かいわい)」?
2022年である今年も、SHIBUYA109 lab.が毎年発表している「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2022」を公開しました。15~24歳のZ世代564人へのアンケート調査を基に、「今年Z世代ではやったもの」をお届けしています。
各トレンドの細かい説明は、SHIBUYA109 lab.のサイトにて紹介していますが、今回は、トレンドから、Z世代の消費価値観をより深く理解するためのポイントをお伝えすると共に、現代のトレンドの広がり方について解説していきます。
▼関連リンク(クリックで別ページへ) 【SHIBUYA109 lab.】SHIBUYA109 lab.トレンド大賞20222022のトレンドキーワードはこの3つ!
今回、出てきたトレンドを見ると、大きく3つのキーワードが見えてきました。それが、
です。「復活!お出かけ消費」「自分を知る消費」
「界隈(かいわい)消費」
まず注目したいのが、トレンドの中に“お出かけ”に関連するものが増えてきたことです。
改めて昨年21年のトレンドを振り返ってみると、「コスメ・スキンケア部門」ではスキンケア関連のアイテムのランクインが目立っていました。また、「体験部門」では「ホテル女子会・ホカンス(ホテルとバカンスを組み合わせた造語。ホテルの滞在を楽しむバカンス)」といった、少人数でクローズドな場所で遊ぶ様子が見られました。
さらに、「ヲタ活部門」でも、推しの名前を飾る「推しグラス」や韓国発の「センイルケーキ(誕生日ケーキ)」などといった、自宅での創作ヲタ活に関連するものが多くランクインしており、「ライブに行けないからこそ、おうちで推しへの愛を形にしよう!」という活動が見られました。
それに対して、22年は多くの部門で“お出かけ”に付随するトレンドが生まれています。例えば、「ファッション部門」の「スマホショルダー」は、少ない荷物でお出かけしたいZ世代に重宝されました。「コスメ・スキンケア部門」のトップは「純欲メイク」(編集部注:あどけないかわいさと大人っぽさを兼ね備えたメイク)となり、スキンケアアイテムよりも外行きを意識したコスメアイテムのランクインが多く見られました。
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