拡散力が高いTwitterは、デマやフェイクニュースも広がりやすい。ユーザーが正確な情報を得るために、同社では「キュレーション」と「ポリシー」で対策を行っている。日本法人のTwitter Japan(東京・中央)にプラットフォームの健全化に関する対策について聞いた。

Twitter Japanキュレーションチーム 日本担当の大坂千夏氏(写真左)と、同アジア・太平洋統括のディビッド・コービン氏(同右)
Twitter Japanキュレーションチーム 日本担当の大坂千夏氏(写真左)と、同アジア・太平洋統括のディビッド・コービン氏(同右)

フェイクニュースやデマをツイートで正す「キュレーション」

 大きな地震が起きたとき、Twitterを開く人は多い。「揺れ」などとツイートしつつ、各地の震度や被害の様子を確認する。その際、必ずと言っていいほどツイートされる誤情報が、砕石発破や地下核実験など人工的な爆発によって起こる「人工地震」だ。

 Twitterには「会話」(Twitterではツイートをこう呼ぶ)の中で急増しているキーワードを機械的に表示する「トレンド」機能がある。Twitterの投稿欄に表示される「What's happening?(今どうしてる?)」の通り、今この瞬間に何が起きているかを知るために、トレンドは重要な役割を果たしている。

 しかし、震度が大きい地震があるたびに、トレンドには「人工地震」のキーワードが上がってしまう。人工地震を本気で信じている人だけでなく、「人工地震はデマ」「人工地震とか騒ぐ人ブロックしよ」などのツイートも増えるためだ。

 このような事態に対処するのが、「キュレーションチーム」だ。誤情報や健全ではない会話が含まれるキーワードがトレンドに上がった際、その横にユーザーが正しく判断できるような公平で正確なツイートを添える。また、「モーメント」と呼ばれる複数のツイートをまとめる機能を使い、公平で正確なツイートを提供し、誤情報を正していく。会話量の多い誤情報対策の一環として、アプリの検索画面やWeb版の「#話題を検索」の上部に、目に止まるように表示することもできる。

この記事は会員限定(無料)です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
9
この記事をいいね!する