スマホで楽しむアプリの中でも、ゲームは一大カテゴリーとなっている。その使い方を詳しく見れば、消費者の意識やデジタルへの向き合い方が見えてくる。スマホアプリのユーザー動向を追うアプリ分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」などを手掛けるフラー(新潟市)の日影耕造氏が、スマホゲームのランキングデータを基に分析。データからは、世代間のデジタルに対する意識の違いが浮き彫りになった。
任天堂の家庭用ゲーム機の金字塔、ファミリーコンピュータ(ファミコン)の発売から2022年7月で39年が経過した。ファミコンをはじめとするさまざまなゲームをプレーしたことが原体験にある昭和の若者は年を重ね、今やシニア世代に差し掛かる。
スマホの普及に合わせてスマホゲームが人々に浸透したことで、ゲームは世代を問わず愛されるコンテンツとして立ち位置を揺るぎないものにしている。ただ、一口にゲームといっても、アプリの利用動向データを見る限り、スマホゲームへの向き合い方は世代によってだいぶ異なるようだ。
特に10、20代、もしくは「Z世代」(1990年代中盤から2010年ごろに生まれた世代)といった若い世代と40代以上の「昭和世代」の利用動向を比較すると、個別タイトルの人気度合いだけでなく、デジタルとの向き合い方の違いも透けて見える。そこで今回は、ゲームアプリの利用動向に着目してみた。
全体MAUの上位20アプリは老舗タイトルが並ぶ
22年7月のゲーム全世代合計のMAU(月間利用者数)ランキングは上記の通り(App Ape推計、iOS・Android合算)。「パズル」カテゴリーを中心に、運営開始から5年以上経過した老舗タイトルがトップ20のうち15アプリも名を連ねる。このランキングを見る限りでは、ユーザー規模の観点では長期運営アプリに利があるのは間違いないだろう。
年代別ランキングで大きな違いが浮き彫りに
次に、世代間で特徴が出るのか、性年代別MAUランキングを見てみた。トップ20は下記の通り。
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。