b8ta(ベータ)が、2023年春をめどに関西へ進出する。運営元のベータ・ジャパン(東京・千代田)は、常設店オープンに先駆け、22年8月24日から大阪市の百貨店「阪急うめだ本店」9階のイベントスペースで、5日間のポップアップストア(短期出店型店舗)を開いた。ブランド力のある阪急に出店することで弾みをつけ、今後、関西エリアでの出店を加速させる狙いだ。
米国発の“売らない店”、「b8ta(ベータ)」を運営するベータ・ジャパン(東京・千代田)は、2023年から関西圏への出店を強化する。場所は未定だが、23年春以降、大阪で関西エリア1号店となる常設店の開設を予定している。ベータ・ジャパンはこれまで、常設店は首都圏で4店舗を展開してきたが、地方展開の最初の1歩となりそうだ。
今後、25年の国際博覧会(大阪・関西万博)開催の地でもある大阪に実店舗を構えることで、国内外での知名度を上げ、将来的にはアジア進出を目指す。関西での本格展開に先駆け、22年8月24日から28日まで、大阪初となるポップアップストアを開設。b8ta初出品ブランドを含む全19商品が集結した。
福岡で期間店開催時、「b8taの知名度が足りないと感じた」
ベータ・ジャパンが関西初出店の場所として大阪を選んだのには、いくつか理由がある。「(1)消費者、出品企業を含む既存顧客から大阪出店に対するリクエストが多かったこと」「(2)大阪市内の主要駅は世界でも有数の乗降客数を誇ること」「(3)25年に大阪・関西万博が開かれること」「(4)今後のアジア展開を見据え、万博に来場した海外在住者に対しても認知度を高められること」といった具合だ。
ベータ・ジャパンが地方でポップアップストアを実施するのは、これが初めてではない。21年5月に、福岡県内でポップアップストアを出店したものの、「b8taの知名度が足りないことを肌で感じた」と、同社の北川卓司代表取締役は振り返る。
今回は関西エリアで圧倒的なブランド力を持つ阪急うめだ本店でポップアップストアを実施することで、知名度向上を狙った。さらに同店出店によって「信頼につなげられる」(北川氏)という期待も込めた。
「目的が、『大阪でポップアップストアを開設する』だけなら他にも選択肢はあったが、(今後関西エリアでの出店を強化するにあたり)認知度を高めるだけでなく、b8taに出品したいと思ってもらえるかが重要だと考えていた。阪急うめだ本店に出店したという実績は、関西圏だと圧倒的に信頼が増す」(北川氏)という。
出品者は、日産、コマツなど大手からスタートアップまで
大阪のポップアップストアには、日産自動車やコマツ、ヤマハ、アサヒビールなどの大手企業から、キャッシュレス決済とドア解錠機能を搭載したリング型ウエアラブルデバイス「EVERING(エブリング)」を提供するエブリング(東京・中央)、ハイブリッドバイク「GFR-02」を開発するglafit(和歌山市)などのスタートアップまでが、全19商品を出品した。
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