SNS全盛時代において、メールマガジン(メルマガ)はオワコンとの声も聞かれる。だが、2022年2月に公開した特集 ▼関連記事:メールマーケ「6つの誤解」 たくさん送ったら本当に嫌われるのか では、メルマガをはじめとしたメールマーケティングの新常識、そして効果的に活用している企業の事例を取り上げ、むしろメルマガの価値が見直されていることを詳報した。今回は同特集にも協力いただいたラクス配配メール事業部メールマーケティングエバンジェリストの安藤健作氏が、メルマガ巧者として気になる企業としてチョコレートD2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」を展開するβace(ベース、東京・渋谷)を訪れた。

ファンの心をつかむチョコレートD2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」のキーパーソンにメルマガづくりの極意を聞いた
ファンの心をつかむチョコレートD2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」のキーパーソンにメルマガづくりの極意を聞いた

 メールを中心としてコミュニケーションが行われるBtoB業界。メルマガを使用したデジタルマーケティング、いわゆるメールマーケティングは、ビジネスを行ううえで欠かすことのできない施策であるという共通認識がある。

 一方で、個人間(CtoC)のコミュニケーション手段は、いまやメールよりもLINEなどのSNSが中心になりつつある。そのため、個人の消費者を相手とするBtoC業界においては、企業が発行するメルマガはすでに一時の力を失っているのではないかと疑問に思う読者も多いのではないだろうか。

 実際、筆者が相談を受けた一部のBtoC企業からは「今さらメルマガというのもねぇ」と、メルマガを使ったデジタルマーケティング施策はすでに過去のものであると思わせるような発言を耳にしたこともある。そこで、今回は、D2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」を運営するβace取締役COO(最高執行責任者)である緒方恵氏とECチームリーダーの兒嶋仁視氏に同社におけるメルマガの立ち位置やその成果について話を聞くことにした。

Minimalに直撃したいと思った3つの理由

 同社に話を聞こうと考えた理由は3つある。1つ目は、単純に筆者が同社のチョコレートのファンであること。2つ目が同社は2014年創業と比較的若いスタートアップ企業であるにもかかわらず、メルマガをずっと配信し続けていること。そして3つ目が、代表の山下貴嗣氏をはじめ、今回インタビューをさせていただいた緒方氏も兒嶋氏も、マーケティング業界ではその名を知られる人物であり、デジタルマーケティングの最前線で活躍しているプレーヤーであるということだ。

 スタートアップ企業である同社は、メルマガというある意味オールドタイプなデジタルマーケティング施策をどのように捉えているのか。また、成果につながっているのか、今回は率直なところを聞いてみようと思い、取材に至った。

メルマガ戦略について答えるのは、チョコレートD2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-」を展開するβace取締役COO(最高執行責任者)の緒方恵氏(右)とECチームリーダーの兒嶋仁視氏(左)
メルマガ戦略について答えるのは、チョコレートD2Cブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-」を展開するβace取締役COO(最高執行責任者)の緒方恵氏(右)とECチームリーダーの兒嶋仁視氏(左)

「Opt-in」は良質なコミュニケーションの下地に

 Minimalではメルマガだけではなく、LINEやInstagramといったSNSも活用している。それぞれがどのような立ち位置・役割なのかと聞いたところ、緒方氏は「それぞれの境界がはっきりと分かれているわけではなく、大きくCRM(顧客関係管理、筆者注:顧客との良質な関係性を長期的に継続していくこと)の一つと捉えている」と話す。

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