物心がついたころからスマートフォンやインターネットが身の回りにあったデジタルネーティブであるZ世代。ゲームに対するスタイルや考え方も他の世代と異なり、コミュニケーションツールの1つとして使いこなす姿が世界的な調査から見えてきた。日本HPパーソナルシステムズ事業統括パーソナルシステムズマーケティング部長の柳澤真吾氏にゲームの最新利用動向を聞いた。
2021年の9月から10月にかけて、我々HPは世界各国の人々を対象にゲームに関する調査を行いました。パソコン(PC)やゲーム専用機(コンソールゲーム機)、スマホでゲームを楽しんでいる人だけではなく、普段ゲームをしない人も対象とした大規模な調査で、約1万5900人から回答を得ました。
この調査でまず見えてきたのがゲームをする人の行動変容です。ある程度予想できた結果ではありましたが、新型コロナウイルス禍以降、ゲームを楽しむ人の割合がものすごく増えています。日本でもコロナ禍をきっかけとした巣ごもり需要の影響でゲーム人口が大きく増加。「ファミ通ゲーム白書2021」によれば、20年には日本のゲーム人口は5000万人を突破したそうです。
今回の我々の世界的な調査によって、日本のゲーム市場の3つの特徴が明らかになってきました。その1つ目が「コンソールゲーム機とPCの境界線がなくなってきている」ということです。欧州や韓国ではPCでゲームを楽しむ人の割合が多いですが、日本や米国はプレイステーションやNintendo Switchなどのコンソールゲーム機が強いマーケットです。
その日本の市場から見えてきたのが「クロスプラットフォーム化」と「マルチプラットフォーム化」が進んでいるという事実。クロスプラットフォームはハードウエア(プラットフォーム)の垣根を越えて楽しめるゲーム、マルチプラットフォームは複数種類のハードウエアに向けてゲームタイトルをリリースすることを指します。調査では、日本でPCゲームを楽しんでいる人の半数以上が、コンソールゲーム機やスマホでもゲームをプレイしていることが分かりました。各種コンソールゲーム機やPC、スマホでプレイできる「フォートナイト」や「マインクラフト(マイクラ)」など、海外系の人気ゲームタイトルがこうした状況を後押ししていると思われます。
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