テレビCM活用支援のテレシー(東京・渋谷)が、テレビCMを評価するための新指標「テレビコンバージョンインデックス(TCVI)」を開発し、商標登録を取得したことが日経クロストレンドの取材で分かった。自社のテレビCMの効果分析ツールを活用する企業などに提供し始めている。TCVIはテレビCMの効果を、デジタル広告の評価指標に置き換えたもの。TCVIを用いることで、デジタル広告と同じ物差しでテレビCMの効果を比較できるようになる。

テレビCM活用支援のテレシー(東京・渋谷)は、広告主が事業貢献度が高いKPI(重要業績評価指標)でテレビCMを評価するための新指標「テレビコンバージョンインデックス(TCVI)」を開発した
テレビCM活用支援のテレシー(東京・渋谷)は、広告主が事業貢献度が高いKPI(重要業績評価指標)でテレビCMを評価するための新指標「テレビコンバージョンインデックス(TCVI)」を開発した
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 テレシーは、ネット関連サービスを複数展開するCARTA HOLDINGSのグループ会社で、低予算でテレビCMを出稿できるサービスを電通と共同で提供している。電通の保有データを用いた出稿プランの立案から、クリエイティブ制作、放送後のデータ分析まで一貫して支援する。併せて、CPA(顧客獲得単価)やCPI(インストール単価)など、デジタル広告でなじみのある指標で効果分析できるテレビCM効果分析ツール「テレシーアナリティクス」を提供する。

 そうしたテレビCMのDX(デジタルトランスフォーメション)を支援するサービスを提供する中で、「デジタル広告と同一の指標でテレビCMの出稿を検討できるようにすべきだと考えたのが、新指標のTCVI開発のきっかけだ」とテレシーCPO(最高製品責任者)の吉濱正太郎氏は言う。その背景には、テレビCMの商慣習にまつわる独特の用語や指標がある。

 例えば、「GRP(延べ視聴率)」は、テレビCMの広告枠の取引に使われる一般的な指標だ。テレビCMを出稿する番組の視聴率と放送回数を掛け合わせ、その数字を足し合わせて算出する。視聴率20%の番組に3回、視聴率10%の番組に2回、視聴率5%の番組に4回放送した場合は、60+20+20=100GRPとなる。

 テレビCMの出稿に慣れた企業は、どれぐらいのGRPを出稿すれば、いくらぐらいの売り上げにつながるかといった独自の方程式を持っている。ただ、テレビCMの出稿経験がないスタートアップ企業などからすれば、デジタル広告になじみのないGRPを、テレビCMの出稿プランの立案や評価にどう生かせばいいのかが分からないという。

テレビCMならではの用語と指標が出稿の障壁

 「デジタル広告とテレビCMを横並びで比較する指標がなかったことが広告主にとって障壁になっていた」とテレシーCEO(最高経営責任者)の土井健氏は課題を口にする。実際、「テレシーを活用したテレビCMの出稿を検討する企業から、そうしたテレビ業界ならではの用語や指標の説明から求められることが多かった」(吉濱氏)。

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