東急グループのホテルに定額で移り住める回遊型サブスクリプションサービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」。2022年5~7月に実施する第3弾ではビジネスホテル「ドーミーイン」など外部ホテルと提携し、東急グループのホテル数を超える96施設が参画。回遊型ホテルサブスクのプラットフォームへと進化した。
東急は2022年3月23日、定額制回遊型住み替えサービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」第3弾の予約受け付けを開始した。宿泊数は30泊と13泊の2パターンで、宿泊日程は5~7月。
TsugiTsugiは「旅するように暮らす」をコンセプトに、東急グループの宿泊施設を利用期間中、自由に移り住むことができるサービス……といううたい文句だった。第1弾は21年4~7月に東急グループ39施設で、第2弾は21年12月から22年6月にかけて同78施設で実施している。
▼関連記事 東急「多拠点宿泊サブスク」に933人殺到 会社員が半数占める 東急の移住サブスク第2弾は対象ホテル倍増、ANAと提携し移動強化これに次ぐ第3弾では、「東急グループの宿泊施設」という縛りがなくなり、外部ホテルとの提携により全国173施設に拡大した。TsugiTsugiは東急系ホテルのサービスから、ホテル回遊型サブスクサービスのプラットフォームになった格好だ。
外部から参画するのは、共立メンテナンスが展開するビジネスホテル「ドーミーイン」67施設、ドーミーインの和風ビジネスホテル「御宿 野乃」8施設、「ラビスタ」など共立リゾートの4施設、相鉄グループのビジネスホテル「相鉄フレッサイン」10施設、「JRイン」などJR北海道ホテルズ運営の7施設、計96施設。東急グループの77施設を上回る。
TsugiTsugiを推進する東急ホスピタリティ事業部 アコモデーション戦略グループの川元一峰氏は、「業界の会合でTsugiTsugiについて話をした際、他社ホテルチェーンからグループ外ホテルにも広げる考えがあるか尋ねられ、手応えを感じていた」という。そこで東急側から数社、声がけをしていく中で今回の3社、計96施設と話がまとまった格好だ。
特にドーミーインは、全国展開しているホテルの大半がTsugiTsugiに参画した。その理由について、共立メンテナンス広報は以下の回答を寄せた。
「コロナ禍でホテルを取り巻く環境が大きく変化し、新たな顧客のニーズを取り込むきっかけを探っている最中に本事業の存在を知った。類似の事業を当社も構想していたが、本事業は予約方法など運用のスキームも整備されていたので、実証実験として参画してお客さまのニーズを検証できるチャンスであると認識した。また、多様化した仕事や暮らしのスタイルに合わせた新しいホテルの使い方を世の中に発信していく面でも、東急様や他のホテル事業会社様と連携することで、より発信力は強くなり、お客さまにも届きやすくなると判断した」
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