「推しがいること=アイデンティティーの一部」。Z世代にとって、自分の好きなもの、尊敬するものを応援する活動「推し活」は当たり前のものとなっている。月200人のZ世代と接しているSHIBUYA109 lab.が、Z世代545人を対象に調査した「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2021」や過去の調査を基に、Z世代の推し活、ヲタ活について解説をする。

Z世代への調査を基に公表された「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2021」から、今回はヲタ活部門についてSHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏が解説
Z世代への調査を基に公表された「SHIBUYA109 lab.トレンド大賞2021」から、今回はヲタ活部門についてSHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣氏が解説

 多くの若者が最も時間とお金を費やしていると言っても過言ではない「推し活」「ヲタ活」。SHIBUYA109 lab.の調査では、Z世代の約7割がヲタ(オタク)を自覚しているという結果が出ています。

 “ヲタ活”には様々な捉え方がありますが、私たちは“ヲタ”を「ファンであること」や「お金や時間をたくさん費やしていること」と定義しており、ヲタ活はその活動全般を指します。

 多くのZ世代が自らを「○○ヲタ」と自称し、ヲタ活を楽しんでいる実態があります。私たちが初めて若者のヲタ活について調査したのは2018年ですが、インタビューを実施した当時から熱量は計り知れないものがありました。インタビューは4~5人、初対面の相手もいる中で行うことが多いですが、「時間やお金をかけていること」を聞くと多くの若者たちがヲタ活と答え、恥ずかしがるそぶりもなく自分の推しの話をし始める姿が非常に印象的だったのを覚えています。

 最近ではヲタ活をテーマにした商品や企業のプロモーションも増え、世の中の「ヲタ活消費」への注目の高まりも感じます。

 「ヲタ活」と聞くと、かつてはクローズドな環境で限られた人と楽しむもので、どちらかというとネガティブな印象を持つ方もいるかもしれません。しかし、Z世代にとってのヲタ活は、みんなが楽しむオープンでポジティブなものに位置づけられています。

 過去の調査でも、「あなたにとってヲタ活とは」と聞くと、「息をするのと同じこと」や「人生」など、思い入れの強さを感じるワードが並びます。「この人・このコンテンツを応援している」ということが、アイデンティティーを表現する一つの要素であり、同じ価値観を持つ人とのコミュニケーションを生み出すツールにもなっています。

2020年4月の調査より
2020年4月の調査より

コロナ禍は「創作ヲタ活」で推しへの熱量をキープ

 コロナ禍により推しとの接点が限られる現状が続いていますが、ヲタ活への熱量は冷めることなく、むしろ高まっているという調査結果も出ています。

21年6月SHIBUYA109 lab.調査より。(調査概要:21年6月にウェブ調査を実施。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県に住む15~24歳の女性が対象で、420人が回答)
21年6月SHIBUYA109 lab.調査より。(調査概要:21年6月にウェブ調査を実施。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県に住む15~24歳の女性が対象で、420人が回答)
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