「棒ラーメン」で知られるマルタイの若手商品開発チームが考案したラーメンセット「1day marutai」が、話題を呼んでいる。朝昼晩はもちろん、おやつや晩酌にもラーメンを食べることを前提としたセットで、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」では数時間で目標額を達成。最終的に目標額の535%を調達した。創業60年超の老舗・マルタイから、なぜこうした商品が生まれたのか。

「味噌汁のベストパートナーは麺です」

 2021年11月下旬、Twitter上の「味噌汁のベストパートナーは麺です」という広告が目に留まった。どういうことか気になってクリックすると、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」のサポーター募集画面が開く。

 そこに登場したのは、朝、昼、晩、おやつや晩酌のときにまでラーメンを食べることを前提としたラーメンセット「1day marutai」。福岡県のラーメンメーカー・マルタイの若手社員たちが、「ラーメンもお米のように愛してほしい」という思いで、飽きずに食べられるよう1日の各シーンに合わせて開発した商品だという。「新型コロナウイルス禍で在宅時間が増えている方に、少しでも日常に彩りを添えられるようなラーメンを作れないかと、若手メンバーが中心になり、アイデアを出し合った」(プロジェクトリーダーの杉元隆太氏)

 Makuakeでは11月から2カ月間で30万円を集めることを目標にしたが、リリース後わずか数時間で目標額を達成。ちなみに最終的に集まった応援購入総額は160万6675円で、目標額の535%にも達した。これほどの圧倒的支持を集めた「1day marutai」とは、どんな商品なのか。

Makuakeのプロジェクトページ。目標金額30万円に対して、応援購入総額は160万6675円
Makuakeのプロジェクトページ。目標金額30万円に対して、応援購入総額は160万6675円

1日3食、おやつもおつまみも「ラーメン」

 まず朝食として用意されたのは具材に豆腐、わかめ、ねぎ、油揚げを使用した「味噌汁風ラーメン」。「コロナ禍でラーメン店が時短営業になり、朝ラーメンが人気を集めていることにヒントを得た」(杉元氏)。いわゆる「味噌ラーメン」ではなく、あくまでも毎朝食べても飽きないような「味噌汁」でラーメンを作った。味噌汁は地域によって味が異なるが、九州で食べられているあごだしの味噌汁をイメージしたとのこと。

朝食用の「味噌汁風ラーメン」。一般にラーメンスープは麺に絡みやすいよう粘度をつけているが、味噌汁らしいサラサラしたスープで麺に合わせてもおいしい粘度を追求したという
朝食用の「味噌汁風ラーメン」。一般にラーメンスープは麺に絡みやすいよう粘度をつけているが、味噌汁らしいサラサラしたスープで麺に合わせてもおいしい粘度を追求したという

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