コロナ禍でも新しい潮流をどん欲に探し出し、流行を生み出しているZ世代。特にエンタメやフードの領域では、流行の源泉ともなっている。そんなZ世代が気になっているものは何か――。Z世代を研究するZ総研のトレンド分析担当が、22年のZ世代トレンドをアンケートと現役Z世代へのヒアリングから迫った。
「『現代用語の基礎知識』選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされるなど、「Z世代」の消費行動への注目度が高まっています。私たちZ総研は、そんなZ世代の間で流行したモノやコトを調査する「Z世代が選ぶトレンドランキング」の2021年下半期版を公開いたしました。今回はその中から、22年に流行が期待される「2022年ネクストトレンド予想」と、食べ物・飲み物に特化した次のトレンドも合わせてご紹介していきます。
ファッションは巡る? 注目は「2000年代」
まず、注目したいのがファッション分野。新しい動きとして注目なのが、「Y2Kファッション」です。クロップド丈のトップスや厚底など、2000年代に流行したファッションのことを指します。
最近ではZ世代にレトロなものが流行しており、平成ギャルをまねしたスタイルなども非常に人気で、街中でルーズソックスをはいた女子高生を見かけることも増えました。Z世代女子から絶大な人気を集め、ファッションアイコンでもあるK-POPアイドルのBLACKPINKやTWICEなどもクロップド丈のトップスをよく着用したり、ボリュームのあるスニーカーを履いたり、Y2Kファッションを取り入れたコーディネートがInstagramなどで見受けられます。
最近ではアパレルショップでロングブーツやホーボーバッグなどの懐かしいアイテムが並んでおり、Y2Kファッションが徐々に浸透してきていることが分かります。ミュージックビデオでも1990~2000年代の服装をコンセプトにしたものを最近よく見かけます。
Z世代のお父さんやお母さん世代が若い頃にはやっていたファッションが、自分の子供たちにも同様にはやるというのは不思議な感覚かもしれません。実際にZ世代からは、「お母さんの若い頃のファッションが参考になるので、一緒にコーディネートを考えてくれるし楽しい」という声もあり、親子のコミュニケーションの一つにもなっているようです。ファッションは巡るとよくいわれますが、実際に2000年代のファッションがZ世代にはやってきており、過去に渋谷の街にアムラーがあふれたあの時のような光景がよみがえるかもしれません。
Z世代が推す実力者ぞろいの「BE:FIRST」が飛躍
エンタメ関連では、「BE:FIRST」がZ世代の支持を集めています。ラッパーのSKY-HIが自費で1億円を投じて開催したオーディション番組「THE FIRST」から誕生した、7人組のボーイズグループです。
デビューメンバーは、ダンスの世界大会でも優勝したことのあるSOTA(ソウタ)、オーディションでSKY-HIに「天才」と呼ばれたSHUNTO(シュント)、全てのジャンルで高いスキルを持つMANATO(マナト)、デビューメンバーの中で最年少のRYUHEI(リュウヘイ)、歌とダンス未経験ながらデビューを勝ち取ったJUNON(ジュノン)、俳優・2.5次元俳優として活動してきた経験もあるRYOKI(リョウキ)、ボーイズグループでの活動経験を持つLEO(レオ)と、個性豊かな実力者7人で構成されています。ファンネームはグループ名の最初と最後をつなぎ合わせ、親友を意味するスラングから「BESTY」(ベスティー)と名付けられています。
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