バルミューダ初の旗艦店「バルミューダ ザ・ストア 青山」。1階には話題の「バルミューダフォン」をはじめとする同社製品が勢ぞろい。2階ではヒット商品のトースターや新商品のコーヒーメーカーを使った試食、試飲ができる。「体験」を重視してきたバルミューダらしいデザインコンセプトに触れることのできる空間だ。
2021年11月、東京・南青山にオープンした「バルミューダ ザ・ストア 青山」は2フロア構成。扇風機なら「心地よい風」、トースターなら「特別なおいしさ」など、感性に訴え、一度は使ってみたいと思わせる商品を手がけてきた同社らしい、体験の創出に注力したつくりになっている。
正面入り口を入ると、奥行きのある空間に設置した6メートルを超える木製什器(じゅうき)にキッチン家電が並ぶ。レンガづくりの壁の前には、扇風機などの季節家電を展示した。21年11月に発売したばかりの「バルミューダフォン」を試すこともできる。
1階壁面のレンガは、イタリアから輸入したビンテージ。バルミューダ社長の寺尾玄氏が訪れた、スペインのロンダという街の景色がモチーフだ。天井に目をやると、梁(はり)にアールを追加するなど、ディテールへのこだわりが見て取れる。
バルミューダのデザインコンセプトは、「モダンクラシック」。新しいものは必然的に古くなるが、美しいものは残り続ける。ここに並ぶバルミューダ製品を見ると、まったく新しいプロダクトデザインではないことが分かる。トースターも扇風機も、どんな機器かひと目で分かるように、昔からある普遍的でアイコニックな形状をモチーフにしているのだ。
クラシックな雰囲気を持ちながら、中身は最新の機器という同社の製品を、レンガづくりや梁のアールなどで表現したのがこの旗艦店。内装デザインは、寺尾氏がディレクションし、日建スペースデザイン(東京・文京)が手がけた。
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