100円など低価格商品を中心とするローソンストア100(東京・品川)が2021年6月に発売した「ウインナー弁当」は発売から4カ月で約50万食というヒットに。その第2弾で21年11月に登場した「ミートボール弁当」も売れている。ヒットの裏には10年越しで、製品化を訴え続けた発案者の粘りの交渉があった。
「想像以上にウインナーうまい」「200円の中に小さな感動があった」「こういうのでいいんだよ」。ツイッターのハッシュタグで検索すると、そんな口コミが並ぶ。ローソンストア100が販売する200円(税別、以下同)のウインナー弁当とミートボール弁当の評判だ。
ウインナー弁当とミートボール弁当は、おかずが1種類だけというシンプルな弁当。「子どものころ、お弁当の中に入っていると、うれしいおかずをもっと食べたいと感じていた」と話すのは、ウインナー弁当とミートボール弁当の発案者で、ローソンストア100統括部長(東日本RC担当)兼 関東第3運営部 運営部長の林弘昭氏だ。
林氏がウインナー弁当やミートボール弁当の構想を思いついたのは約10年前に遡る。林氏がアイデアを提案すると、社内では「ウインナーだけでは顔にならない」「見た目のバランスが悪い」などの反対意見ばかりが返ってきたという。例えば、約10年前に発売となった200円の「ひじきご飯弁当」。野菜かき揚げやニンジンが入っていて、確かに見た目の彩りがよい。これこそ商品部が考えていたセオリーに沿った製品だった。
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