日本初を標榜するデジタルバンク「みんなの銀行」が2021年、業務を開始した。顧客ターゲットは、Z世代やミレニアル世代などのデジタルネイティブ層だ。頭取の横田浩二氏に、若年層にリーチするデザインについて聞いた。

横田浩二氏
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横田 浩二(よこた こうじ)氏
みんなの銀行 取締役頭取
1982年福岡銀行入行。ニューヨーク支店勤務などを経て、経営企画部門で経営統合プロジェクトを担当。2008年経営管理部長、11年執行役員営業推進部長、14年取締役常務執行役員、17年取締役専務執行役員、19年福岡銀行取締役副頭取などを経て20年12月より現職

──「みんなの銀行」とは?

横田浩二氏(以下、横田) 日本初のデジタルバンク。実店舗を持たないネット銀行はすでにありますが、我々がほかと異なるのはシステムやサービスをデジタル前提でゼロからつくり上げているところ。スマートフォン操作を前提にアプリも開発し、その背後にあるシステムも、例えば、会計処理を行う勘定系システムはクラウドベースで構築しています。

──デジタル前提の開発のメリットは?

横田 スマホで利用できる手軽さが特徴で、口座開設も送金も、ATM出入金もスマホで行います。実店舗や店舗のスタッフがいないので、運営コストを抑えることができます。場所に縛られないのも特徴で、これまでは支店が近くにあることが口座開設の大きな動機になっていましたが、みんなの銀行は、日本中のデジタルネイティブ層がターゲットです。

 2021年5月に開業してから10月末までで、口座数は約16万。目標は、1年目に40万、3年目に120万としているので、ほぼ予定通りのペースで推移しています。

やりたかったのは銀行のDX

──新しく銀行を設立した理由は?

横田 みんなの銀行の親会社は「ふくおかフィナンシャルグループ」で、当初、グループ内の福岡銀行でのサービス提供も検討しました。「Banking is necessary, but banks are not.」とビル・ゲイツが言ったように、銀行業務は必要な一方で、銀行自体は必要とされなくなる時代です。フィンテックや新たなプレーヤーの金融サービスへの参入、地方の人口減少などもあって、これまでの銀行をリデザインする必要性を感じていたのです。簡単に言うと、銀行のDX(デジタルトランスフォーメーション)をやろうとすると時間がかかりすぎてしまうので、一足飛びにDXする方法として、新たに銀行免許を取得し、新銀行をつくったというわけです。

──若年層にリーチするには?