SNSが生活に溶け込んだソーシャルネーティブであるZ世代。テレビ離れが進み、YouTubeなどのオンラインの動画共有サービスにどっぷりとハマっているといわれるが、本当なのか。テレビやYouTubeの活用の現状を、Z世代を研究するZ総研のトレンド分析担当がアンケートとヒアリングから迫った。
若者のテレビ離れが叫ばれる昨今、今後を担う若者の視聴率獲得のため、若年層をターゲットにしているとみられるテレビ番組も目立ちます。さて、そこで気になるのが、本当に若者はテレビを見ていないのかということ。Z世代と呼ばれる1996年以降に生まれた若者たちに調査を行う私たちZ総研は、テレビの利用動向やドラマの視聴状況についてのアンケートを実施しました。
そうすると、テレビ離れと叫ばれている現状とは裏腹に、Z世代の約6割が毎日テレビを見ているという結果になりました。ではなぜ、ちまたでは若者のテレビ離れといわれているのでしょうか。
それはテレビが映っているだけで、主体的に見ていない可能性があるのではないかと考えられます。テレビを毎日見ているという高校生にヒアリングした際、「家族とご飯を食べる時間にテレビがついているので意識せずに見ている」という意見が出ました。中高生は家族と一緒に暮らしている人がほとんどであり、親世代からの影響を強く受けます。そのため、家族の誰かがテレビをつけているときに同じ部屋にいれば、自然と見ているという状況が生まれます。
しかし、テレビがついているからといって、見入っているわけではありません。テレビがついている前で、むしろスマホをいじっていることが多いように見受けられます。テレビは電源をつければ何かしら放送されていて、それが興味のあるものでも、対して興味のないものでもBGM程度に流すという使い方をしている人も多いと思われます。その流れで、自分の興味のあることが聞こえると、テレビに集中するというテレビの見方をZ世代もしています。
新ドラマの情報はSNSよりもテレビ発信で
次に、テレビの主要コンテンツの一つ、ドラマをどのようなメディアで知り、見るようになるのかを調べてみたものが以下です。
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