かつては勉強の敵とされ、反対する親が多かったテレビゲーム。これまでゲームを楽しんできた世代が親となり昔よりは理解は進んだものの、心配の種であることには変わらない。そうした中、ゲームの“家庭教師”が登場。ゲムトレ(東京・渋谷)が始めたオンラインでゲームを教えるサービスの実態を探った。
ゲームを子どもたちに教える「ゲムトレ」が生まれたのは2019年10月。サービス開始から毎月平均15人ずつ増え、1年半たった21年6月時点で約250人の生徒を獲得。現在、年間の売り上げは2500万円になるという。
ゲムトレの小幡和輝代表によると、最も多い年齢は10~11歳で、最年少は6歳、最年長は18歳。9割が男の子だ。料金は入会金が1万1000円(税込み、以下同)。月2回のプランが7480円、月4回が1万780円、月8回が1万8480円となっている。
子どもの習い事は、まず親に「子どもにとってメリットがある」と思ってもらわなければならない。ゲムトレの場合はそのハードルが高そうだが、なぜこの事業を始めたのだろうか。
「囲碁や将棋、スポーツなど、もともとは娯楽だったものが広まって競技になったという歴史がある。競技になると『上手なことが格好いい、すごい』と評価されるようになっていく。すると、プロを目指さなくてもうまくなりたいという人が出てくる。それが近い将来、ゲームで起こると考え、事業を始めた」(小幡代表)
確かに本気でプロを目指さなくても、好きなことに対して「うまくなりたい」というモチベーションは誰にでもあるだろう。社会人でもフットサルのチームに入って練習したり、ゴルフレッスンに通ったりということがある。
しかし、ビジネスともなれば、当初の思惑通りにいかないことも多々ある。実際に事業化にめどが立ったきっかけは何だったのか。
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