キッチンと洗面化粧台を融合させ、ワンルームマンションの居室スペースを拡張できる「MIXINK(ミキシンク)」。最低限のキッチン機能しか装備していない斬新発想の住設機器はなぜ生まれたのか。開発した三菱地所レジデンスに聞いた。
朝起きて顔を洗い、湯を沸かしてコーヒーをいれ、鏡を見ながらドライヤーで寝癖を直す――。洗面もちょっとした調理も部屋の1カ所で賄えてしまうのが、三菱地所レジデンスとタカラスタンダードが共同で開発した「MIXINK(ミキシンク)」だ。キッチンと洗面化粧台が融合した全く新しい住設機器で、25平方メートルクラスのワンルームマンションなどへの導入を目的に開発された。
ミキシンクの最大のメリットは、水回りの設備を一つにまとめ、居室のスペースをより広く設計できること。従来の典型的なワンルームマンションのレイアウトで7畳程度だった居室のスペースを、ミキシンクを導入することで8.3畳に拡大することも可能だという。
ミキシンクは、一見すると「広めの洗面化粧台」だが、よくよく観察すると小さな違和感があることに気付く。正面には大きな鏡があり、ブラウン系のシックなデザインでまとめられているが、カウンター左側には2口のIHコンロが鎮座。さらに上を見上げれば換気扇を内蔵したレンジフードも設置されている。
これまでにないユニークな仕様だが、実は様々な細かい工夫が施されている。例えばシンク部分。ステンレスではなく白色系のシンクだが、キッチン用に開発された素材を使用している。トマトソースなどをこぼしても色が付かないような仕様になっているという。
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