現在、YouTube上で最も熱いジャンルの1つとなっているのが、受験科目ごとに学び方や問題の解き方を教える「授業動画」だ。今や無数の動画が投稿され、それらを視聴して勉強する中学生、高校生も少なくない。そうした中、YouTubeを中心に学習塾が科目や単元ごとに優良な授業動画を組み合わせて生徒に提供できるキュレーションアプリ「Liew(リュウ)」が注目を集めている。Liewで実現する新しい学び方に迫る。

授業動画のキュレーションアプリ「Liew(リュウ)」。学習塾のサポートツールとして導入が進む
授業動画のキュレーションアプリ「Liew(リュウ)」。学習塾のサポートツールとして導入が進む

 子供の頃からスマートフォンでYouTubeの動画を見ることが習慣化しているZ世代。実は、YouTube上では、中学や高校の科目ごとに学び方や問題の解き方を教える「授業動画」といわれるコンテンツが無数に配信され、Z世代の間ではそうした授業動画を“無料”で見て勉強することが急速に浸透している。

 例えば、教育系スタートアップのスタディプラスが行ったアンケートでは、「スマホで勉強するときに使うサービスは何か」という問いに対して、リクルートが提供し、個人契約のほか、学校などでの導入も進む「スタディサプリ(スタサプ)」(23.2%)を押さえ、「YouTube」が断トツの43.8%、スタサプの実に2倍近くと圧倒的な存在感を示した。

YouTube授業動画だけで早大合格例も

 これは2018年夏の調査なので、3年弱たった今はさらにYouTubeの授業動画を視聴している生徒が多くなっているとみられる。人気の授業動画を配信するYouTuberも増えている。例えば、その一人で「とある男が授業をしてみた」というチャンネルを運営する葉一(はいち)氏は、フォロワーが150万人(21年6月23日時点)にも上るスター講師となっている。その他にも、大手塾の元有名講師が続々と参入するなど、授業動画の本数は日々増え続け、その数は10万本以上ともいわれている。良質な授業動画も多く、金銭的に塾に行く余裕がない高校生が、YouTube授業動画をメーンに受験勉強し、早稲田大学政治経済学部など難関大学に合格する例も出始めているほどだ。

 だが問題となるのが、あまりに数が多すぎて、視聴する生徒にとっては良質な授業動画を選ぶこと自体がハードルになっていることだ。そのため、もっと探せば、自分の苦手を克服できたり実力を伸ばせたりするベストマッチな動画が見つかるはずなのに、諦めてしまい、せっかく無料で学べる授業動画の“宝庫”を、十分に活用しきれていないのが現状だ。

 そこで、教育サービスの企画や学習塾のコンサルティングを行うLacicu(ラシク、東京・新宿)が、21年1月から新たに展開を始めたのが、塾の先生が優良な授業動画を生徒の代わりに選び、最適に組み合わせて提供できるキュレーションアプリ「Liew(リュウ)」だ。Liewを使えば、先生が様々なYouTube授業動画の中から有用と思えるものを選び、コースやクラス、科目、単元ごとに分類して管理画面で設定すれば、Liewアプリを通じて生徒に提供できる。生徒は自分で選ぶ手間が省け、先生側は動画によって、通常の授業以外で生徒の学びを補完することができ、一石二鳥となる。

東進ハイスクールに代表される有名講師の映像授業を「1.0」としたとき、定額サブスクリプションモデルを打ち出したスタディサプリなどが「2.0」。それに対してフリー動画をキュレーションするLiewは「映像授業3.0」と定義している
東進ハイスクールに代表される有名講師の映像授業を「1.0」としたとき、定額サブスクリプションモデルを打ち出したスタディサプリなどが「2.0」。それに対してフリー動画をキュレーションするLiewは「映像授業3.0」と定義している

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