ダイソンは2021年4月7日、新型コードレススティック掃除機「Dyson Omni-glide」を発売した。ヘッドからサイクロン部、手で持つハンドルまで一直線になったデザインは、20年11月にバルミューダが発売した「BALMUDA The Cleaner(バルミューダ ザ・クリーナー)」をほうふつとさせる。「ほうき」をモチーフにしたような2機種は、掃除機に新時代の到来を感じさせるが果たしてどうなのか。実際に両モデルを使用し、検証してみた。
実は「似て非なる」フォルム
ダイソンとバルミューダ、一見すると2つの掃除機の印象は似ているが、よく見ると違いがある。Dyson Omni-glideはハンディー掃除機に延長パイプとヘッドが付属する、ダイソンが販売する従来のコードレススティック掃除機と同じスタイルだ。一方、バルミューダ ザ・クリーナーは昔ながらのアップライト型に近いスタイルになっている。
Dyson Omni-glideには充電スタンドが付属しており、スタンドにぶら下げるように装着して充電する。それに対してバルミューダ ザ・クリーナーはアップライトタイプなので、充電台に置く方式だ。
どちらも電源ボタンを押して起動するが、掃除前とスタート後の印象は大きく異なる。バルミューダは電源オフ時はすごく重く感じるが(スティック時の本体質量は約3.1キログラム)、オンにした途端にヘッドがすいすいと動く。軽い操作感と自在な動きを生む独自の「ホバーテクノロジー」によって、2つのブラシをそれぞれ内側に回転させ、床面との摩擦を低減させているのがバルミューダの特徴だ。
一方、ダイソンは360度回転する4つのキャスターホイールをヘッドに内蔵しているからか、電源のオン・オフを問わず動かした感覚はほとんど変わらない。スティック時の本体質量が約1.9キログラムと、もともと軽いこともあるのだろう。こちらもバルミューダと同じようにヘッドに搭載した前後2つのローラーが逆方向に回転する仕組みだが、それによって摩擦が軽減されて動きがスムーズになる、といったような変化は感じられなかった。
こうした差は、実際の掃除ではどのような違いとなって表れるのだろうか。互いの操作感について検証してみた。
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