電通は21年4月6日、Z世代の若者からアイデアを募り、企業のマーケティングや製品開発などに生かすためのサービス「Foresight Planning(フォーサイトプランニング)」を開始すると発表した。若者の斬新な発想と電通のノウハウを組み合わせ、顕在化していない未来の消費創出を目指す。
フォーサイトプランニングは、若者が持つ斬新なアイデアから未来の需要を掘り起こし、メーカーなど企業の課題解決に生かすためのサービス。1990年代半ばから2000年代の初めに生まれたZ世代の声を、約100人から成る学生コミュニティーから集め、電通がリポートとしてまとめる。企業の若者向けマーケティングや製品開発などを支援する。
「日本酒のおちょこに水を入れて飲むことで、酔った気分になる『水酔(スイスイ)』を楽しむ人が出てくる」「朝に緊張感のある用事を入れて、その後はオフを宣言することで息抜きの効果が高まる。『緊張も息抜き』のためにあるという意識が広がるのでは」。
21年4月下旬、Zoomのオンライン会議に集まった十数人の学生たちが新しい「息抜きのあり方」を議論した。新型コロナウイルス感染症拡大で、テレワークやオンライン授業が広がり、オンとオフの区別が付きにくくなっている。そんな中でどんな息抜きが広がるかを発想するというものだ。
会議を主催しているのは、電通と大学生など若者による共創プロジェクト「βutterfly(バタフライ)」だ。電通は約10年前に部署の枠を越えたバーチャル組織「電通若者研究部(電通ワカモン)」を結成。17年にバタフライを立ち上げ、バンド大会の開催、カジュアル衣料店とメディアをつくるといったプロジェクトを推進する学生コミュニティーを立ち上げてきた。それらに参加する学生の有志が毎月1回、次に来る「学びのかたち」「ファッションのかたち」「美のかたち」といったテーマで議論を重ねている。
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