Facebook Japan(東京・港)は2021年3月から「Instagram」で、地図から飲食店や美容院などが検索できる機能のテストを始めた。一部の利用者はInstagramの検索機能に「地図」というメニューが追加され、Instagram上の口コミを基に近隣のレストランやカフェなどを探せる。テスト期間を経て、日本の利用者向けに正式提供する。検索機能の強化で、「食べログ」や「Google マップ」といったローカル情報検索サービスの覇権争いに大きな影響を及ぼしそうだ。
Instagramの検索画面の左上に、見慣れない「地図」というメニューが表示されている利用者はいないだろうか。テストを目的に21年3月から、日本と台湾の一部の利用者に提供し始めた新たな検索機能だ。この地図をタップすると、自身が今いる場所の近隣にある飲食店や観光スポットなどを探せる。Instagram上に地図が表示され、周辺の店舗をマッピング。Instagramの利用動向に応じて、利用者ごとに最適化された形で店舗が表示される。
地図の検索結果に表示された店舗情報には、過去に来店者がInstagramに投稿した写真が表示される。写真と併せてリアルな口コミを参考に飲食店を探せる点が、SNSならではの強みだろう。地図を動かして、「このエリアを検索」というボタンをタップすれば、任意の地域の店舗情報を検索できる。また、検索機能には関連ワードとして「カフェ」や「レストラン」といったカテゴリーが表示される。これを選択することで、より目的に沿って検索できる。
また、任意のハッシュタグで検索できるフリーワード検索も一部の利用者向けにテストを始めているという。例えば、「#カレー」「#パンケーキ」といったようにキーワードで検索して、近隣の店舗を探せるようになる。
地図機能は日本発 国内利用者の特徴に合わせ開発
この機能を開発したのは、日本のInstagramのプロダクト開発チームだ。「日本国内利用者がハッシュタグで検索する件数は、グローバル平均の5倍高い」(Instagramの広報担当者)という結果が出たことが、開発を後押しした。「日本特有のユニークなInstagramの使い方だと注目した」(同)と説明する。
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