ファミリーマートは肌着類を中心とした衣料品のプライベートブランド(PB)「コンビニエンス ウェア」を立ち上げ、2021年3月23日から全国の約1万7000店で販売を開始した。取扱商品は、肌着類やTシャツをはじめ、靴下やハンカチなど68品目。
「コンビニエンス ウェア」は「いい素材、いい技術、いいデザイン。」というコンセプトを掲げ、素材は旭化成の機能糸「ペアクール」と伊藤忠商事のリサイクルポリエステル糸「レニュー」で作った機能性素材や、オーガニックコットンなどを採用。商品はファッションブランド「ファセッタズム」のデザイナー、落合宏理氏と共同で開発した。
機能性やデザイン性を追求しつつ、日常使いできるリーズナブルな価格も魅力として打ち出した。ショートソックスは429円(税込み、以下同)、ボクサーパンツは649円、リブソックス429円、インナー、アウターともにTシャツ1089円など。「低価格を実現できたのは、親会社である伊藤忠商事のスケールメリットを活用したからだ」とファミリーマート 商品・物流・品質管理本部の吉村直途氏は言う。
ユニクロをはじめ、しまむらやイトーヨーカドーなど、機能性に優れたオリジナルの肌着類を販売する小売店は既に存在している。ファミリーマートは後発で、その市場に参入することになる。勝算はあるのか。吉村氏は次のように話す。「肌着類の市場規模は約1.5兆円。ファッションの流行に左右されず、安定した大きな市場だと捉えている。一方、ファミリーマートでの肌着類のシェアは非常に低く、金曜日や土曜日の深夜に購入する人がほとんど。必要に迫られた“緊急需要”であることは、データからも分かっていた」
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