米グーグルは2021年3月末、地図サービスの「Google マップ」に、拡張現実(AR)などの新機能を提供することを明らかにした。ショッピングモール、空港や駅などの施設内でのナビゲーションを可能にする。スーパー向けの商品ピックアップの支援機能も提供し、リテール業界に地図を利用した新サービスを提案していく。

ARを利用した新機能は「ライブビュー」として、利用者がスマートフォンのカメラで撮影した映像に、矢印や図形、文字を重ね合わせて案内機能を提供する。グーグルはこれまで特定の都市の屋外でARを活用したナビゲーションを提供していたが、商業施設や空港、駅など屋内での活用に乗り出す。
例えば、大規模な商業モール内で、目的の店舗やトイレ、エレベーターの方向を矢印や目標物の図形などで直感的に分かるようになる。目印となるものがないため逆方向に歩いている場合もあり、大規模なモールでは大きな時間のロスになる。そうしたトラブルが回避できる。今自分がいるフロアの階数も分かるようになる。
現在、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ、サンノゼなどの米都市にある商業モールで利用可能だ。今後数カ月で東京とスイスのチューリヒの商業モールや空港、乗換駅で利用できるようにする予定だ。空港であれば出発ゲートやチェックインカウンターなどをナビゲートする。
店舗ピックアップを容易に

店舗の駐車場などで注文した商品を受け取る「カーブサイドピックアップ」を容易にする機能も提供する。
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