20代半ばまでの若いZ世代。SNSが生活に溶け込んだソーシャルネーティブであり、商品の選び方から買い物の仕方まで、大きく変化している。どこから情報を入手し、そしてどう買うのか――。Z世代を研究するZ総研のトレンド分析担当が、アンケートとヒアリングから迫った。
「Z世代」とは、1990年代後半から2012年くらいまでに生まれた若者を指す言葉です。そのZ世代は、SNSと共に成長をしてきたソーシャルネーティブで、今までの世代とは異なる価値観を持っており、世界的にも非常に注目されています。
私がトレンド分析担当を務めるZ総研では、そんなZ世代のトレンドや消費行動を研究、分析しています。今回の記事では、Z世代の消費トレンド、買い物の仕方を追跡。Z世代へのアンケートに加え、今回はZ総研でいつも話を聞いているリアルZ世代コミュニティーに所属するメンバー3人を呼び、音声SNS「Clubhouse」を用いて生の声も聞いてみました。
「遅くても安い」海外通販を計画的に活用
「買い物をする場所」と聞かれて思い付く場所は、どこでしょうか? 百貨店、ショッピングモール、ドラッグストア、コンビニなどの実店舗だけでなく、コロナ禍による外出自粛により、ECサイトを利用する機会も増えたと思います。Z世代も買い物する場所自体は、他の世代と大きな違いはありません。
一方で、買い物の仕方に大きな特徴があることが分かってきました。例えば、コスメは顕著です。コスメといっても、種類によって買う場所、買い方に違いがみられます。
Z世代に今、大人気なのが韓国コスメです。最近では、PLAZAやLOFTなどのバラエティーショップのコスメコーナーに、「CANMAKE(キャンメイク)」(井田ラボラトリーズ)などの国内の定番コスメブランドと共に並んでいたり、ドラッグストアでも扱う店が増えたり、以前より気軽に購入することができるようになりました。Z総研で20年5月に実施したZ世代女性を対象にしたアンケートでは、韓国コスメを持っていると答えた人が約9割という結果になりました。普段使いしている人や時々使っているという人は合計で約7割おり、韓国コスメが定着していることが分かります。
当たり前のように店頭に並んでいるその韓国コスメを、Z世代はネット、特に「Qoo10」という通販サイトを利用して買うことが多いとのことです。Qoo10とは、米国に本社を置くeBay(イーベイ)が日本で展開しているオンラインマーケットプレイス。若者を中心に利用者を伸ばしています。
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