共通ポイントサービス「Ponta(ポンタ)」の購買データとクルマの移動データを掛け合わせ、消費行動を読み解く、その名も「Ponta Mobility(ポンタモビリティ)」プロジェクトが東京都や埼玉県で始まった。200人のPonta会員の移動情報に基づき、専用アプリでクーポンを配信。どれだけ集客に結びつくかを検証する。コロナ禍の中、データ活用で新しい集客モデルを生み出そうという意欲的な試みだ。

東京都や埼玉県のガソリンスタンドを舞台に、移動データと購買データを組み合わせて消費行動を追うプロジェクトが始まった
東京都や埼玉県のガソリンスタンドを舞台に、移動データと購買データを組み合わせて消費行動を追うプロジェクトが始まった

消費行動を線で追う

 ポンタモビリティは、Pontaを運営するロイヤリティ マーケティング(東京・渋谷)と、走行データプラットフォームを提供するスマートドライブ(東京・千代田)が2020年5月に始めたプロジェクトだ。

 クルマのシガーソケットにスマートドライブのデバイスを装着し、Ponta会員がどこに移動したのかをリアルタイムで収集。そこにPontaの購買データを掛け合わせることで、消費行動を点ではなく、線で追う。

 「フェーズ1」では富山県在住のPonta会員5人を対象に実証実験を行い、1人1人の消費行動を深く追った(関連記事「「Pontaモビリティ」始動 データ分析でコロナ3密対策も?」)。今回の「フェーズ2」は首都圏に舞台を移し、モニターとなるPonta会員数を200人に拡大した。

 期間は21年2月上旬から3月末まで。新たに出光昭和シェルのトップディーラーで、東京都と埼玉県で30カ所以上のサービスステーション(SS)を運営するヤマヒロ(東京・新宿)が加わり、専用アプリでガソリン値引きのクーポンを配信。クーポンの内容や配信するタイミングを変えることによって来店頻度が上がるかどうかなど、消費者の行動変容を詳細に分析する。

広告の「無駄打ち」が減る?

 例えば「レギュラーガソリンリッター3円引き」のクーポンなら他のSSからくら替えしてまで給油してくれた人が、「2円引き」では動かなかったとすれば、「3円」が行動変容を促す境目なのだと考えられる。

 もちろん店舗の立地や、競合となる周辺店の値付け、利用客の行動範囲によっても最適なクーポンの中身は変わるが、サンプルとなるデータが多く集まれば、クーポンを一人ひとりに出し分けることもできるようになる。広告の「無駄打ち」が減り、よりピンポイントな集客が図れるのだ。

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