調査会社のインテージは2021年3月24日、AI(人工知能)を活用したスポーツ番組のブランド露出分析サービス「SEEC(β版)」を始める。動画解析AIを用いて、スポーツ中継番組の放送中に会場に掲示されたスポンサー企業のロゴの露出量を計測。インテージのテレビ接触データと併せて分析することで、これまで可視化しづらかったスポーツ中継番組の広告効果の定量分析を可能にするサービスだ。

 企業が大会などのスポーツイベントに協賛金を支払ったり、スタジアムの命名権を獲得したり、スポーツチームや選手のスポンサーになったり、企業とスポーツは関わりが深い。ここ数年では新たなスポーツとしてゲームの大会、いわゆるeスポーツの大会やチームのスポンサーに企業が名乗りを上げるケースも増えている。

 目的はさまざまだが、大きな理由の1つに広告宣伝が挙げられる。日本での開催の是非が問われているが、オリンピックはその典型例だ。1業種1社がスポンサーになり、オリンピックを活用したマーケティングを展開するのは開催年の恒例。また、米国で高い視聴率を誇るアメリカンフットボールの大会「スーパーボウル」は、毎年出稿する各社が渾身(こんしん)のテレビCMを持ち寄り、「広告の祭典」とも言える様相を呈している。

 テレビCMは効果測定がまだしやすい。視聴率や視聴者層など、定量的なデータがそろっているからだ。一方、広告効果を算出しにくいのが、中継番組でアスリートが競技に臨む背景に映り込む企業ロゴ。放送中に出稿企業が画面を独占するテレビCMとは異なり、映像の画角によって画面の占有率は変化する。同じ1秒の映り込みでも、会場全体の映像と被写体に寄った映像などで映り込んだ企業ロゴのサイズが異なるからだ。

 例えば、野球のバックネット下は当然映り込みやすいし、特大ホームランの先に看板にロゴがあったら繰り返しスポーツニュースなどでも放映され、費用対効果は高まる。当然、1社のロゴが大きく映り込んだほうが視聴者は認識しやすくなり広告効果は高いと考えられる。ただ定量的に評価する手法が少なかった。

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