パソコン市場で「Chromebook」が存在感を増している。シンプルな操作、セキュリティーの高さ、管理の容易さなどが特徴で、「GIGAスクール構想」の追い風もあり小中学生への浸透も著しい。今後ますます普及が進むのか一般家庭やビジネス向けとして有望なのか、Chromebookの将来性を探った。
「GIGAスクール構想」で導入が加速
「Chromebook」とは、米Google(グーグル)の「Chrome OS」を搭載したノートPCのこと。電源を入れると数秒で起動してすぐ使え、Windowsよりシンプルな操作性、OSをバックグラウンドで自動更新して常に最新のセキュリティー環境を保てる点などが大きな特徴だ。Windowsパソコンなら低いとされるスペックでも軽快に動作するため安価な製品が多く、実勢価格2万円前後のものから10万円前後のものまで幅広い。国内では日本HPやレノボ・ジャパン、デル、NEC、日本エイサーなどが発売している。
このChromebookの出荷が2020年から急増している。調査会社MM総研(東京・港)が20年10月に発表した「国内Chromebookの市場規模調査」によると、Chromebookの国内出荷台数は19年に15万台だったが、20年には157万1000台と10倍以上に増えた。21年は281万5000台となる予想で、国内ノートパソコン市場の24%を占めると見られている。
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