営業DX(デジタルトランスフォーメーション)支援ベンチャーのR-Square & Company(アールスクエアー・アンド・カンパニー、東京・千代田)は2021年1月28日、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型営業支援ツール「Enablement App」の提供を始める。人材の営業スキルの学習効果を成果に基づく指標で管理し、組織全体の営業力を高める「セールス・イネーブルメント」と呼ばれる分野のセールステックツールだ。初年度は数十社への導入、数億円規模の売り上げを目指す。

(写真/Shutterstock)
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 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、大手企業を中心にテレワークの導入が進む。BtoB(企業向け)事業の営業担当者は対面営業がしづらくなり、必然的に営業組織のDXが求められている。その変革を手助けするのが、セールステックと呼ばれるツールだ。以前はセールスフォース・ドットコムに代表されるような大規模なツールが中心だったが、近年営業プロセスに合わせた多種多様なツールが相次いで登場。企業規模や課題に合わせて選択の幅が広がっている(関連記事「『営業DX』急成長 最新版カオスマップから分かる“4つの変化”」)。

 R-Square & Companyが新たに提供するEnablement Appも、セールステックツールの一種。「セールス・イネーブルメント」と呼ばれる分野に特化したツールだ。セールス・イネーブルメントとは、コンテンツを核にデータに基づいて営業業務を効率化・高度化できる人材を育成し、組織全体で営業力を高める仕組みづくりだ。同社の山下貴宏社長は、この仕組みづくりに課題感を感じている企業が多い点に着目して起業した。

 「SFA(営業支援システム)、インサイドセールス、カスタマーサクセスなど営業担当者の行動管理や顧客関係構築に必要なツールはそろってきている。ただ、それを使いこなす人材の知識やスキルを高め、実行力を改善するツールは少ない」と山下氏は指摘する。当然、多くの会社が営業担当者に研修を受けさせているはずだが、それを定量的な指標で評価し、学習が成果につながっているかどうかまで分析できている企業は少ない。結果的に営業成績だけで評価することになり、学習と成果をひも付けて管理することは難しかった。

新型コロナ禍で新人育成が困難に