緊急事態宣言下にあり、旅行を楽しむことが難しい中、人気を博している異色のツアーがある。琴平バス(香川県琴平町)の“バスに乗らないバスツアー”だ。パソコンやスマホ越しに旅行するものだが、果たして面白いのか――。疑心暗鬼で参加してみると、オンラインでの体験度を高める方策と新しい可能性が見えてきた。

地域密着型のバス会社、琴平バス。香川県を中心にタクシーやバス、旅行事業などを手掛ける。2020年5月からオンラインバスツアーをスタート
地域密着型のバス会社、琴平バス。香川県を中心にタクシーやバス、旅行事業などを手掛ける。2020年5月からオンラインバスツアーをスタート

 コロナ禍において、外出自粛も求められ、様々なものがオンライン化せざるを得なくなっている。そんな中、オンラインバスツアーを本格展開し、全国からファンを集めるバス会社がある。香川県琴平町に本社を置く琴平バスだ。個人旅行だけでなく、団体旅行や企業の社員旅行にも活用されるなど、人気を博している。

 今回は、人を引きつける理由を探るべく、2021年1月初旬に同社が主催したオンラインバスツアーに実際に参加した。酒蔵の施設「金陵の郷」、現存する日本最古の芝居小屋「金丸座」、うどん作り教室を運営する「中野うどん学校」といった香川の人気観光スポットを巡る、午前10時スタートの1時間30分のツアー(料金税込み4980円)だ。

 ウェブサイトから申し込むと、まず郵送で旅のしおりと1人前のドリップコーヒー、手作り感満載の紙製の疑似シートベルトが自宅に届いた。さらにその後、ツアー直前には琴平町のガイドマップや観光スポットのパンフレットに加え、甘酒、まんじゅうなどの名産品、まだ切っていない状態のうどん生地を円筒状に巻いた名物「讃岐巻物うどん」が入った“第2の郵送物”が到着。同封の説明書には、「ツアー参加時には包丁とまな板をご用意ください」と書かれ、どうやら自宅でうどんを切る体験を楽しめるだろうと期待が高まった。

ウェブサイトから申し込みをした後、自宅にツアーグッズが届く
ウェブサイトから申し込みをした後、自宅にツアーグッズが届く

 いざツアー当日、開始時刻に指定の「Zoom」のURLにアクセスすると、オンラインバスツアーの案内役を務める、プランナーの山本紗希氏(通称さきちゃん)が笑顔で迎えてくれた。

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