2020年12月19日~21年1月10日の23日間にわたりVR(仮想現実)イベント「バーチャルマーケット5」が開催となった。ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京・港)も店舗やECに続く「第三の売り場」として公式ストアを出展。リアルなイベントのオンライン化が進むなか、新たな市場として定着するのか。
バーチャルマーケットは、VR空間上で行われる展示即売会だ。18年から年2回のペースで開催されている。回を重ねるごとに出展者・来場者が増え、今では数日間で世界中から延べ70万人以上が集まる、世界最大級のVRイベントに成長した。
もともとはVR空間上で使用するアバターや3Dアイテムなどを制作する個人クリエイターのイベントとして発足したものだが、バーチャルならではのプロモーションに着目した企業が続々と参加。5回目となる今回は過去最多の73社が名を連ねた。
出展しているのはゲームなどデジタルコンテンツの企業ばかりではない。ウォルト・ディズニー・ジャパンが公式のバーチャルショップを開いたほか、メーカー、小売り、アパレル、エンターテインメントなど、さまざまな業種の企業が集まった。
なぜ、こうした新規出展社を獲得できるのか。バーチャルマーケットを主催するHIKKY(ヒッキー、東京・渋谷)代表取締役の舟越靖氏は、その要因に「ECサイトではできない購買体験」を挙げる。
「ディズニーランドになぜ人が集まるのかというと、一緒に訪れた人との会話や過ごした時間、そこでお土産を買ったりした体験が共有されるから。バーチャルマーケットも同様で、オンラインでありながら、バーチャル空間を使ってその環境を提供している」(舟越氏)。バーチャルマーケットでの体験はSNSで口コミとなって拡散され、新たな参加者を増やすきっかけになっている。
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