ソニーのクリエイティブセンターと一橋大学のデータ・デザイン研究センターが、デザインの評価手法について共同研究を行っている。企業内におけるデザイン部門やデザイナーの評価制度を確立することが狙い。パナソニックや富士通も参加し、2021年4月にも成果を発表する見通しだ。

共同研究のプロセスとゴール
共同研究のプロセスとゴール

 共同研究は、3つのステップからなる。まず、ソニーのインハウスデザイン部門であるクリエイティブセンターが独自に開発し、社内運用してきたデザインの評価制度を一橋大学のデータ・デザイン研究センターに提供。次に、この評価制度をベースにデータ・デザイン研究センターが、ソニー以外の数社に対しても調査を実施する。最後に、収集した調査結果を分析したうえで各社のデザイン部門にフィードバックし、妥当性を議論して検証する。

 評価制度の設計を手掛けてきたソニー クリエイティブセンターの山内文子氏は、「デザイン組織のパフォーマンスは、売上高などでは測りきれず、数値化しにくいという課題を抱えてきた。今回、一橋大学のデータ・デザイン研究センターに提供した評価制度は、クリエイティブセンター内で3年間ほど使ってきたもの。共同研究によって、組織におけるデザインの評価基準の標準化を推し進めたい」と語る。

ソニー クリエイティブセンター センター長室 リエゾンマネージャーの山内文子氏
ソニー クリエイティブセンター センター長室 リエゾンマネージャーの山内文子氏

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