クライアント企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)案件に応えるため、博報堂が本格的に動き出した。生活者と技術の双方の視点を持ちながらアイデアから実装まで担当する、いわゆるテクニカルディレクターの人材を強化。さらに顧客体験をつくるUX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナー、アートディレクターなどの人材も集めた新しいプロジェクトチーム「hakuhodo DXD」を2020年9月に発足させた。

新チームのロゴ
新チームのロゴ
「DXD」を模した、プロジェクトチーム「hakuhodo DXD」のロゴ。「新しい仕組みをつくる」という意味を持たせ、ワイヤーフレームのようにして動き出しそうなイメージにした

 DX案件を深掘りしていくことで、20年度は15社ほどを獲得し、12億円程度の売り上げを狙うことを明らかにした。新チームの名称は「DX&Design」が由来。

 これまでも博報堂はDX需要に対応してきたが、社内にテクニカルディレクター人材が少なかったという。例えばイベントをオンライン化するケースなど、集客データの利活用にまで踏み込めなければ単なるシステム化で終わってしまう。さらにはAI(人工知能)やIoTといった知識も求められるようになっている。大規模なDXプロジェクトとなると、さまざまな専門家のスキルも必須になる。

 新チームは、情報システムやデータ基盤を開発する人材と、UXを開発する人材を結びつけることが狙い。クライアントにとっては、情報システムやデータ基盤の開発とUXの開発を合わせて発注できるようになる。博報堂にとっては、これまでIT企業に流れがちだったDX案件を、呼び込みやすくなる。

新チーム発足前後の博報堂における
DX(デジタルトランスフォーメーション)体制
これまでは分断型のDX推進体制だった
これまでは分断型のDX推進体制だった
これからは統合型のDX推進体制へ
これからは統合型のDX推進体制へ

(博報堂の資料を基に編集部で加筆)