米ホテル大手のマリオット・インターナショナルと積水ハウスが道の駅に隣接するホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット」の全国展開をスタート。最大の特徴は“素泊まり専用”であること。狙いは「地域を渡り歩く」という新たな旅のスタイルを提案し、地域活性化に貢献するためだという。
フェアフィールド・バイ・マリオットは2020年10月に栃木、岐阜、三重、京都の4府県で6施設計約450室を開業した。25道府県の自治体、36社のパートナー企業と連携し、25年までに約3000室を順次開業していく計画だ。
最大の特徴はレストラン機能がなく、素泊まり専用であること。これは、事業のコンセプトである新しい旅のスタイル「TRIP BASE STYLE」、そして地域活性化を実現するために必然的な形だったという。
「地域を渡り歩く拠点として目的を定めずに知られざる魅力スポットを探索してもらい、地域観光の活性化を図るプロジェクトとして拡大していきたい」と言うのはフェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅プロジェクトマーケティング部の濵口裕美子部長。
道の駅にはご当地グルメや地域の特産品が必ずある。そして当然、周辺への移動もしやすい。ホテル内に飲食店がないので、食事は道の駅や近隣の飲食店を利用したり、食材を購入してホテルで調理してもらったりするなど、ホテル外での消費を促す。
比較的近いエリアに複数のホテルを開業したのも、道の駅のあるエリアを宿泊しながら移動するスタイルを提案する狙いがある。例えば、岐阜県内では美濃加茂市、美濃市、郡上市にそれぞれ10月上旬に開業しているが、3施設は車で1時間程度の圏内に位置する。1カ所にとどまるのではなく少しずつ移動しながら各地の食や文化に触れる、そんな“渡り歩く旅”を想定している。
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