LINEが実店舗への集客サービス「SHOPPING GO(ショッピングゴー)」を2020年8月31日に終了すると利用者と加盟企業に案内し始めた。新型コロナウイルスの感染拡大により実店舗への客足が遠のき、事業成長が見込みにくいと判断した模様だ。開発責任者は20年6月に出前館の取締役に就任しており、LINEは成長が見込めるデリバリー事業に注力していく。
SHOPPING GOはLINEのユーザー基盤を活用して、加盟店舗に送客するO2O(オンライン・トゥ・オフライン)サービスとして18年12月に開始した。ビックカメラ、ヤマダ電機、メガネスーパー、ストライプインターナショナルのアパレルブランド「アース ミュージック&エコロジー」などが加盟している。
利用者は加盟ブランドごとのデジタルカードをサービス上で表示する。カードには利用者ごとに異なるバーコードが表示される。対象店舗での商品購入時にこのバーコードを提示することで、購入金額に応じたLINE上のポイント「LINEポイント」が付与される仕組みだ。企業がLINEに払う利用料金の一部がポイント原資となり利用者に還元される。利用企業にはSHOPPING GO経由の購入者数や購入金額などを分析可能にすることで、効果の透明性を担保してきた。
LINEはこの仕組みを推進することで、オフラインの購買データの取得を目指してきた(関連記事)。SHOPPING GO経由の購入は、購入者の年齢や性別、購入した商品などのデータを取得できる。スマートフォンの持つ位置情報を活用することで、どこから来店しているかも分かる。LINEが強みを持つオンラインのデータに加えて、オフラインの購買データを併せ持ち、販促支援や広告などに活用して収益につなげる戦略だった。
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