「マーケティング部門ならAI(人工知能)に詳しいんでしょ?」と社内で勝手な印象を植え付けられ、辟易(へきえき)しているマーケター諸氏は多いのではなかろうか。だがマーケティングDXを遂行するに当たり、AIが不可欠なツールになっているのもまた事実だ。AIのスペシャリスト集団「Laboro.AI」が、3回に分けてDX推進の要諦を紹介していく。

 「CRM」「One to One」「SEO」「MA」「D2C」……これまでのデジタルマーケティング領域の進化を振り返ってみると、そこから生み出されてきたテーマの多さと変遷には舌を巻くばかりだ。しかもマーケターにとってばつが悪いのは、こうした言葉の量産に伴って「マーケター=データ分析のプロフェッショナル」という誤解が社内で醸成されてしまうことだ。

【連載】マーケティングはAIで進化する
【第1回】 マーケティングDXってどうやるの? 悩めるマーケターへのAI入門 ←今回はココ
【第2回】 「AI導入の壁」を先駆者はどう超えた? 過去の慣習に縛られるな(7月9日公開)
【第3回】 DX導入の要 AIとマーケティング領域をつなぐフレームを獲得せよ(7月16日公開)

 「マーケター」という職種のイメージと周囲からの期待値の変化に、マーケター自身が驚かされるということだろう。「確かにマーケターの業務はデータと隣り合わせであるけれども、本業はデータ分析ではなくマーケティング施策の企画にあるはずなのに……」、そう嘆きたくなるのもうなずける。

 さらに追い打ちをかけるのが、2010年ごろから花開いた第3次AIブーム。マーケターたちは、「ディープラーニング(深層学習)」「Python」「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」「GAN(敵対的生成ネットワーク)」といった、またもや新たな技術ワードにさらされることになってしまった。しかも、これまでマーケティング分野では見聞きもしなかった技術領域の専門用語だ。

 「AIを入れて何かすごいことをやってくれるはず感」とでも言うべきマーケターに対する社内の期待値は、日々発信されるライバル企業のニュースリリースの分だけ大きくなっていく。一方で、AIの実態は従来のITツールとは比較にならないほどに曖昧さを極めている。

「AIのプロ」と社内で勘違いされる苦痛を経験したマーケターも少なくないはずだ(写真はイメージ)
「AIのプロ」と社内で勘違いされる苦痛を経験したマーケターも少なくないはずだ(写真はイメージ)

 マーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する立場にあるマーケターは、AIという未知のテクノロジーをDXに生かすために、どのような行動をとるべきなのか。これまで多くの業界でAIソリューションを提供してきた当社の立場から、これまで先陣を切ってAI導入に取り組んできた方々の行動を参考に、AIを用いたマーケティングDX実現のためのヒントを探っていこう。

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