武田薬品工業からスピンアウトした創薬ベンチャーのファイメクス(神奈川県藤沢市)、ユニ・チャームからスピンアウトした中国市場向け育児情報メディアのOnedot(ワンドット、東京・目黒)――。世間的な知名度は低いものの、将来性を期待されているベンチャー2社に、“東大”が出資した。

新しいファンドの組成とスタートアップ2社への投資をオンラインで発表した東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC、東京・文京)の会見の様子
新しいファンドの組成とスタートアップ2社への投資をオンラインで発表した東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC、東京・文京)の会見の様子

 実際に2社へ投資をしたのは、東大100%出資のベンチャーキャピタルである東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC、東京・文京)だ。2020年5月28日に28億円規模のAOI1号ファンド(オープンイノベーション推進1号投資事業有限責任組合)を組成し、ファイメイクスに2億円、Onedotに5億円を投資しした。

 東大IPCは今後もさまざまな会社や金融機関から追加出資を募り、オープンイノベーションの活性化や新しい投資成功モデルの創出を目指す構えだ。

カーブアウト2社を選んで投資

 東大IPCは16年に「協創1号」という民間VCの支援を目的とする250億円規模のファンドを既に組成している。一方、今回新たに組成したAOI1号ファンドはオープンイノベーション推進が目的で、次の3つの領域が投資対象だという。

 1つ目は東大や企業の研究成果を共同で事業化するジョイントベンチャー(JV)。2つ目は、企業の先端技術や事業を独立させて設立するカーブアウトベンチャー。そして3つ目は、プレシードベンチャーだ

 カーブアウトとは、企業が社内で取り組んでいた新規事業を切り出し、ベンチャー企業として独立させる手法のこと。プレシードとは、事業化を想定して動き出したばかりといった「ビジネスを生む種になる以前」の会社を指す。