ソフトバンクとトヨタ自動車が設立したモネ・テクノロジーズ(東京・港)は2020年4月、企業や自治体がモビリティサービスを提供する際の基盤となる「MONETプラットフォーム」の本格運用を開始した。データやシステムのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を売買する「MONETマーケットプレイス」を20年夏をめどにオープン。新型コロナウイルスの影響で移動の形が見直される中、どんな意味を持つのか。

MONETプラットフォームの概念図。活用企業、自治体は迅速にモビリティサービスを構築できる
MONETプラットフォームの概念図。活用企業、自治体は迅速にモビリティサービスを構築できる

コンソーシアムに500社以上が参画

 モネ・テクノロジーズは2018年9月、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)をはじめとした新たなモビリティサービスの実現と普及を目的に、ソフトバンクとトヨタ自動車の共同出資で設立。翌19年には日野自動車やホンダなどの自動車メーカーが株主に加わった。また、異業種連携の場として立ち上げた「MONETコンソーシアム」には、設立からわずか1年強で、交通、食品、不動産、医療、IT、金融など幅広い業界の557社(20年5月29日時点)が集まった。さらに20年3月31日時点で全国54の自治体と連携しており、オンデマンド交通や乗り合いタクシー、貨客混載、移動診察車など、さまざまなモビリティサービスの実証実験を進めている。

 そんなモネ・テクノロジーズは20年4月、企業や自治体がモビリティサービスを提供する際の基盤となる「MONETプラットフォーム」の本格運用を開始すると発表した。同プラットフォームでは、移動データの管理や分析、課金や請求管理、Webポータルなど、モビリティサービスに不可欠な機能を用意する。

 さらに、20年夏をめどに、同プラットフォーム上でデータやシステムのAPIを売買する「MONETマーケットプレイス」をオープン。外部のパートナー企業がMONETプラットフォームを使ったモビリティサービス向けに自社のデータやシステムを提供できるようにする。モビリティサービスに参入する企業や自治体にとっては、同マーケットプレイス上で自社のサービスに必要なシステムやデータを購入して組み合わせることで、複雑なシステム開発や個別交渉をすることなく、迅速にサービスを構築できるのがメリットだ。

 同マーケットプレイスは、20年5月のプレオープン時点ではオンデマンドバスの予約・運行管理、決済、チケット発行という3種類のシステムと、天気予報、地図・位置情報、観光地情報といった関連データを用意。マイナンバーカードによる本人確認、配送ルートの最適化、高品質な地図情報などのAPIも準備中で、同マーケットプレイスにAPIを提供するパートナーも募集する。

車両から取得できるデータの例。数多くのデータを駆使して移動の需要と供給を最適化するのがMaaSの役割
車両から取得できるデータの例。数多くのデータを駆使して移動の需要と供給を最適化するのがMaaSの役割

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