三井住友カードと顧客時間(大阪市)は、スマートフォンを利用するGoogle PayやApple Payなどを含む膨大なクレジットカードの利用データを分析。カード決済の利用金額が2020年3月に前年同期比で83%と17ポイント減少したなど興味深い結果を発表した。5月18日に内閣府が発表した20年1-3月における個人消費は前期比でマイナス0.7%。単純比較はできないが、コロナ禍での消費行動の変化がうかがえるユニークな内容となっている。

三井住友カードと顧客時間(大阪市)は、Google PayやApple Payの決済などを含む自社カードの利用データを分析。決済の利用金額が2020年3月に前年同期比で83%と17ポイント減少したなど興味深い結果を発表した(写真/Shutterstock)
三井住友カードと顧客時間(大阪市)は、Google PayやApple Payの決済などを含む自社カードの利用データを分析。決済の利用金額が2020年3月に前年同期比で83%と17ポイント減少したなど興味深い結果を発表した(写真/Shutterstock)

 分析の対象は20年1月から4月15日までのカード決済データだ。カード決済といっても、プラスチックカードを店頭にある端末を通して決済した、というようなデータだけではない。スマートフォンを利用する各種コード決済のうち、PayPayやLINE Payなどは、同社が加盟店情報を入手できない仕組みのため分析対象から外したが、Google PayやApple Payなどのデータは含まれているという。

 以下、本記事で「キャッシュレス/キャッシュレスサービス」などと記載している場合は、今回の調査が対象にしたカード決済や一部コード決済サービスのことを指す。分析には三井住友カードが保有するカード利用データを、個人・加盟店が特定できないよう統計化して集計する「Custella」(カステラ)というツールを使っている。

キャンペーンの影響を排除して分析

 コロナの影響がまだ深刻化していなかった1月は、カード決済の利用人数が前年同期比で114%、利用件数は120%、利用金額も111%と順調に増加していた。

 ただし、この結果には政府主導の「キャッシュレス・消費者還元事業」やカード会社などが展開していた利用促進キャンペーンの効果が含まれる。そこで三井住友カードは今回、この1月時点の増加率(利用人数で言えば114%)を「キャッシュレス普及によるベース増加率」と仮定。利用促進キャンペーンの影響を割り引くために、1月時点の数字を100(%)として2月以降の利用データを分析した。例えば利用人数については、1月時点の増加率114%で2月の増加率115%を割り、それに100を掛けた値、つまり101%とした。利用件数、利用金額も同様で、以下に出てくる値は同様の調整処理をしたものである。

図1●2020年1~3月のキャッシュレスサービスの決済人数、決済件数、決済金額の前年同期比での推移。2月以降の数値は、1月時点の増加率(利用人数で言えば14ポイント)を「キャッシュレス普及によるベース増加率」として、その影響を割り引いて算出している
図1●2020年1~3月のキャッシュレスサービスの決済人数、決済件数、決済金額の前年同期比での推移。2月以降の数値は、1月時点の増加率(利用人数で言えば14ポイント)を「キャッシュレス普及によるベース増加率」として、その影響を割り引いて算出している
出所/三井住友カードのリリースなどを基に作成
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