アイロボットジャパンはロボット掃除機ルンバの最新機種「ルンバ s9+」を市場に投入する。形状を円形からD型に変更して吸引力を40倍に高め、デザインを一新した。米アイロボット・コーポレイションの創業者でCEOのコリン・アングル氏は「ルンバはスマートホーム時代のプラットフォームになる」と語る。

米アイロボット・コーポレイションの創業者でCEOのコリン・アングル氏
米アイロボット・コーポレイションの創業者でCEOのコリン・アングル氏

 アイロボットジャパンが2020年2月28日から販売するのは、ルンバシリーズの最上位機種「ルンバ s9+」。まず目につくのは、その形状が特徴的だった円形からD形に変わったことだ。

2020年2月28日から販売を開始する「ルンバ s9+」。価格は16万9800円(税別)
2020年2月28日から販売を開始する「ルンバ s9+」。価格は16万9800円(税別)

 同社によると、これまでルンバが丸形だったのは部屋の隅などの入り組んだ場所にルンバが進行した際、戻りやすくするためだという。だが、ルンバ s9+では3Dセンサーを前方に設置することで、進行方向にある壁の位置や奥行きを立体的に把握。入り組んだ場所からもスムーズに戻って来られるようになった。これにより、形の制約から解放。壁際のゴミをより拾いやすいD形にできたのだという。

 加えて、クリーニングシステムの見直しで、吸引力を従来機「ルンバ600」シリーズの40倍に強化。ゴム製ブラシの幅を30%広くし、コーナーブラシも3本から5本に増やして、清掃能力や清掃効率をアップした。

 一方で、掃除完了後のルンバからゴミを収集し、ダスト容器30杯分をためられる充電器兼自動ゴミ収集機「クリーンベース」や、センサーを使って室内の状況を学習、記憶する「Imprintスマートマッピング」といった機能は、前機種「ルンバi7+」から継承している。使い勝手はそのままに、掃除機としての性能を高めた形だ。

充電機兼自動ゴミ収集機「クリーンベース」には独自開発のフィルターが入っており、ダスト容器30杯分のゴミをためられる
充電機兼自動ゴミ収集機「クリーンベース」には独自開発のフィルターが入っており、ダスト容器30杯分のゴミをためられる

 「過去最高の製品だと自負している」と米アイロボット・コーポレイションの創業者でCEOのコリン・アングル氏。「形状の変化は我々にとっても大きな決断だが、そのために前進を止めることはできなかった」と開発過程を振り返る。

 ロボット掃除機の登場以来、常にリーディングカンパニーとしてのポジションを維持してきた米アイロボット・コーポレイション。一方で、近年は独自機能を盛り込む日本メーカーや安価な製品を相次いで投入する中国メーカーも台頭してきた。ルンバは今後どこに進むのか。自社のブランディングをどう維持していくのか。アングル氏に聞いた。

一新した3つのポイント

新製品であるルンバ s9+は、機構やデザインを従来製品から一新して開発されたとのことです。まずは注力ポイントを教えてください。

大きく分けて3つあります。1つはクリーニングシステム。高性能な3Dセンサーを搭載し、本体をD形にしたことで、部屋の隅まで入り込んで掃除ができます。

 2つ目は、ブラシをエッジ部分に持ってきたことです。これまでホイールの間にあったブラシを本体前方に持ってきたことで、一度に掃除ができる面積が大きくなりました。

従来製品「ルンバi7」(左)と「ルンバ s9+」(右)の底面。i7ではホイールの間にあったブラシがs9+では前方のエッジ部分に移動。幅が約30%広くなった。角に付いているコーナーブラシも3本から5本に
従来製品「ルンバi7」(左)と「ルンバ s9+」(右)の底面。i7ではホイールの間にあったブラシがs9+では前方のエッジ部分に移動。幅が約30%広くなった。角に付いているコーナーブラシも3本から5本に

 3つ目は本体内のダスト容器に入るまでのエアパスを改良したこと。ブラシで吸引してからダスト容器に入るまでの密閉力を高め、花粉やカビなどのアレルゲンの99%を逃さない構造にしました。クリーンベース内の紙パックも独自に工夫し、ルンバ本体のダスト容器からフィルターに移す際もアレルゲンを逃がしません。

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