電波媒体や紙媒体から移行が進み、今やBtoC(消費者向け)マーケティングの核となりつつあるネット広告だが、そのコンバージョンと売り上げとは比例するのか。流通大手「カインズ」店舗などで実施した大規模調査から探った。

タウマーケティングコンサルタンツ(東京・世田谷)は読売新聞社とともに、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)、万田酵素で知られる万田発酵(広島県尾道市)などの協力を得て、ネット広告や折り込み広告の効果を測定する調査を実施した
タウマーケティングコンサルタンツ(東京・世田谷)は読売新聞社とともに、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)、万田酵素で知られる万田発酵(広島県尾道市)などの協力を得て、ネット広告や折り込み広告の効果を測定する調査を実施した

 近年、ネット広告の出稿量が伸長しているのは、リアルタイムの行動が可視化できること、クリック数などネット上の行動に応じたメニュー、課金手段が整い、企業の広告部門にとって扱いやすい媒体であることが大きい。

 これに対してテレビや紙媒体など従来型の広告媒体は、統計的に「広告を見たかもしれない」ことをゴールとし、それに応じた媒体料金を課金している。しかも、「見たかもしれない」は、過去実績からの推計に基づくものであり、企業の宣伝担当者がそのすべてを信用し、受容するにはかなりの寛容さが必要となっている。

 もちろんネットが広告媒体として理想的かといえば、それもまた疑問である。クリック数やコンバージョン率といったものは購買以前の中間指標であり、売り上げなどの営業成果との関係は依然としてブラックボックスの中にある。課金対象の行動だけが積み上がり、それなりの費用になったのに、実ビジネスへのインパクトが見えないという状況を経験した人も多いのではないか。広告のゴールと営業上のゴールとを一致させることができなければ、広告そのものが無駄な費用と断ぜざるを得なくなる。

カインズ、万田発酵のPOS、受注データを分析