中国深センと米サンフランシスコで数々のハードウエアスタートアップを支援してきたアクセラレータープログラム「HAX」がついに日本上陸。住友商事やSCSKと組んで、「HAX Tokyo」が始動した。なぜ今、東京に上陸したのか、日本のスタートアップ市場をどう見るのか、HAX生みの親を直撃した。
「HAX」は、米プリンストンに本社を構えるSOSV Investmentsが展開するスタートアップ向けのアクセラレータープログラム。アクセラレーターとは、スタートアップ企業を募集し、事業の創出などを加速させる事業のことで、同社はライフサイエンスや食品技術、ITなど、複数の分野で支援プログラムを運営している。中でもHAXは、ハードウエアに特化しているのが特徴だ。
従来HAXは、年間約9回のアクセラレータープログラムを実施。1500~2000社の応募の中から40~50社を採択し、1社当たり約25万ドル(約2500万円)を投資する。プログラムは2部構成で、中国の深センで4~8カ月間、プロトタイプ作りや量産計画の策定などを行う「ステージ1」と、米国のサンフランシスコで資金調達や市場開拓を行う「ステージ2」で構成。今回追加される東京でのプログラム「HAX Tokyo」は、「ステージ0」という位置付けで、技術コンセプトやビジネスモデル確立を支援し、深センで行われるステージ1に送り込むことを目的とする。
第1期のスタートアップの募集は専用サイトで9月6日まで行われており、11月にはプログラムがスタートする予定。プログラム採択企業は、住友商事が運営するオープンイノベーション施設「MIRAI LAB PALETTE」(東京・大手町)をオフィスとして利用でき、ハードウエアスタートアップに精通したメンター陣もサポートに付く。
海外から続々とアクセラレーターやVC(ベンチャーキャピタル)が日本へ上陸するなか、後発として、またあえてハードウエアに特化したプログラムで東京へ上陸したのはなぜか。そして日本のスタートアップに何を期待するのか、HAXを運営するSOSV創業者でマネージング・ジェネラルパートナーのSean O’Sullivan(ショーン・オサリバン)氏と、同じくジェネラルパートナーでHAXを設立したCyril Ebersweiler(シリル・エバースヴァイラー)氏に聞いた。
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