
データ分析大手の米テラデータは分析プラットフォーム「Teradata Analytics Platform」に、IoT分析機能を搭載する。同社の顧客層は従来、金融業、小売業などが多いが、IoT対応の強化で自動車業界をはじめとする製造業の顧客開拓を強化する。
Teradata Analytics Platformに、時系列データと3次元の地理空間データの両方を組み合わせた分析機能「4D Analytics」を標準機能として追加することを決めた。
4D Analyticsで使うデータは、時系列のデータなどに加えて、「3次元」データである端末の位置データなど。時空間データの“4次元分析”を可能にする。業務運用の分析や顧客分析と合わせて利用する。
活用例として同社は、「列車、地下鉄、タクシー、自動車、信号機、レストランの往来、市民の動きなどのパターンを分析し、その結果生まれた新たなインサイトをエッジ(編集部注:端末側)に戻し、スマートシティをよりスマートにするための新たなロジックやルールとして活用すること」ことを例に挙げる。クルマから得られた渋滞状況を分析したうえで、信号の切り替わりの間隔を制御することなどが容易になると見込まれる。
その他に、医療機器やウエアラブル機器の利用者の心拍や活動データを測つて薬の服用を順守しているかを把握したり、輸送サービスの分野では全車両から得た移動時間やルートなどのセンサーデータを基に運行を最適化し、故障の確率や結果として生じる影響や損害を予測したりするなどの活用法を想定している。
Teradata Analytics Platformは従来の「Teradata Database」の後継にあたり、今年6月までに提供を開始する予定。Teradata Databaseは世界で1400社以上の大手企業で利用されているという。IoT関連では、スウェーデンのボルボや独シーメンスが各種センサー分析に活用している。
